24/05/2023

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Salesforceを活用したデータガバナンスとは?適切なデータガバナンスでデータを管理する

データ管理とガバナンスの重要性は増している ビジネスの拡大やグローバル化が進むにつれて、顧客情報の一元化やデータの保護、管理の重要性はさらに増しています。そのため多くの企業ではSalesforceなどのツールを導入していますが、拡張機能などをいまいち活用しきれていないこともあるのではないでしょうか。また、データの管理や処理、保護はルールやプロセスのもとで適切に行われる必要があるものの、それらを確実に実行するには莫大なリソースと時間がかかります。 そこでこの記事では、Salesforceを最大限活用しながら、データを正確かつ安全、確実なものにするデータガバナンスについてご紹介します。 Salesforceを活用したデータガバナンスとは データガバナンスは、データの正確性や信頼性、完全性、可用性など、データの管理や運用、セキュリティ担保に必要な手順やルールのことを指します。そのプロセスの中にはアクセス制御、バックアップや復旧、標準化なども含まれます。 データガバナンスのメリットとしては、以下の点が挙げられます。 ・データ品質の向上:データガバナンスを導入することで、データの信頼性や正確性を高めることができます。 ・リスクの軽減:データガバナンスがセキュリティやプライバシーに関するリスク軽減の対策そのものになるのはもちろん、データの機密性や整合性を維持することで、企業にとってのリスクを軽減できます。 ・責任の明確化:ルールがあることでデータの所有者や管理者、責任の所在を明確化できます。これにより、データ関連の問題が発生した場合にも「どの時点で、何の責任が発生しているか」をたどることができます。 ・意思決定の改善:データガバナンスによりデータ整理や分類の方法が統一化できることは、意思決定の改善につながります。データの信頼性や整合性が高くなるため、正確な情報に基づいた意思決定が可能となります。 ・コンプライアンスの確保:法律や規制に準拠することが求められる中、データガバナンスはコンプライアンスを確保するためのツールにもなります。企業はデータ保護法や規制に準拠する必要がありますが、データガバナンスの導入によりコンプライアンスの確保がしやすくなります。 データガバナンスのメリットがわかったところで、今度はガバナンスの策定と、Salesforceを活用しながら管理や処理を実行する際の手順、ポイントをいくつかご紹介します。 1. 課題を特定し、ガバナンスを策定する まずはデータを管理する前に必要なルールを策定しましょう。データの属人化やインシデントを防ぎ適切な管理を行うには、組織にある潜在的なリスクを特定した上で運用ルールを決める必要があります。 ちなみに、データガバナンスがルールを指すのに対してデータスチュワードとは「データという財産を適切に管理する人」のことを指します。データスチュワードが不在の場合は、その役割と責任範囲を正しく理解したうえで適切な人材を任命しましょう。 2. データ品質を管理する Salesforceによると、「世界中のマーケティング担当者の約5人中4人が、マーケティング主導の企業成長と顧客体験を実現するための鍵は、データ品質にあると回答しています」*としています。 このことからも、データ品質の管理はセキュリティ担保とマーケティングの両方から重要性を増しています。データ品質の管理には、重複レコードの管理やデータ整合性のチェック、不正データの削除などの定期的な実施が欠かせません。Salesforceでは、データの分類管理を柔軟な整合ロジックに基づいて自動化できます。これにより、空いた時間はインサイトに充てるなどビジネスの効率化が図れます。 3. データアクセスを制御する Salesforceではフィールドレベルのセキュリティ、IPアドレスに基づく制御など、役割に基づいてデータのアクセスが制御できます。適切なユーザーのみが信頼できるデータにアクセスできるように権限を管理する、不正なアクセスを防ぐなど、業界水準に準拠したシステムでデータの機密性とセキュリティを確保しましょう。役割に沿ったアクセス権を付与することは、データスチュワードやマーケティングリーダーが活用するデータの信頼性向上にもつながります。 4. データのバックアップと復旧 大規模災害やインシデントに備え、データのバックアップと復旧を実行することも重要です。Salesforceではプラットフォームの各層にセキュリティが備えられています。またバックアップ方法が複数提供されているため、システム障害やデータの損失に備え、復旧プランを定期的に確認、更新することができます。ネットワークサービスではデータの暗号化と転送機能、高度な脅威検出機能を、 アプリケーションサービスではアイデンティティ管理や認証機能も実装されています。 Salesforce Shieldを通じてさらに信頼性を強化することも可能です。これらのサービスを活用することで、データの可用性と完全性が確保できます。 5. データの標準化 Salesforceではデータの標準化を実行するために、暗号化やバリデーションルールの設定、フィールド値の選択肢の各種設定などが可能です。Shield Platform Encryptionでは取引先の住所や電話番号、商談内容といった標準項目から、フィード投稿やアンケート回答などのフィールド値までが暗号化できます。つまり、標準化によりデータはクリーンで使いやすく整合性が取れたものとなり、さらにセキュリティも向上させることができます。 まとめ テクノロジーが進歩し、顧客やユーザーのニーズも多様化する中、現代のビジネスをより安全に効率よく運営していく上でデータの正確性や信頼性は欠かせないものとなっています。しかし、ここまでご紹介したSalesforceの各種サービス、機能を活用することで、膨大なデータをより適切に管理、活用することが可能となります。組織が持つ課題を特定した上でガバナンスを構築し、Salesforceの一元化されたデータ管理プログラムを最大限活用してビジネスの成果と価値向上に役立てましょう。

17/04/2023

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ローコード開発ツール・プラットフォームを選ぶポイントは?おすすめのツールを10種紹介

ローコード開発ツールは、部品を組み立てるようにしてアプリケーションを開発できるツールです。コーディングをあまり行わないので、専門家でなくてもアプリケーションを開発できます。そのため、エンジニア不足の解消や開発スピードの向上、現場のニーズのくみ上げにもつながります。

11/04/2023

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おすすめのノーコードツール10選―開発の目的別に特徴・機能を比較

ノーコード開発は、コーディングの知識や技術がなくてもシステムやサービスの開発が可能です。こういったノーコード開発をするとき、重要となるのが使用するノーコードツールの選び方です。用途ごとにおすすめのノーコードツールをご紹介します。

10/04/2023

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Lightning Platformとは?Sales Cloudとはどう使い分ければいいのか

Lightning Platformは、Salesforce上で動作するアプリケーションを開発できるローコード開発ツールです。開発したアプリケーションを実行、運用保守、管理するプラットフォームでもあります。ここでは、Lightning Platformの基本的知識について幅広く紹介します。

27/03/2023

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受託開発とは?メリット・デメリット、オフショア開発での受託プロジェクト例

ビジネス環境の急速に変化やテクノロジーの進化によって、競合力の維持が課題となる中、様々な開発アプローチが模索されています。各種の開発手法における提柔軟性と効率性はどの方法が最適か、多くの企業にとって重要な戦略的オプションとなっています。 本記事では、受託開発に焦点を絞り、その要点やメリット・デメリット、受託開発の流れを解説するとととに、オフショア開発によって行われている受託開発プロジェクトについても紹介します。 自社開発と受託開発 自社開発と受託開発は、ソフトウェアやプロジェクトの開発方法論に関する2つの異なるアプローチです。企業はプロジェクトの性質や企業の戦略に応じて自社開発と受託開発を組み合わせて使用することで、効果的なソフトウェア開発に効果を発揮します。 自社開発とは 自社開発は、企業が自社の内部リソースを使用してソフトウェアプロジェクトを設計、開発、運用する方法です。企業はソフトウェア開発の全体のプロセスを管理し、プロジェクトに直接関与します。開発者は会社の従業員となります。 自社開発は、自社内に開発チームを組織し、自社製品やカスタムアプリケーションを開発し、自社のビジネスニーズに合わせて柔軟に対応する場合に行われます。 受託開発とは 受託開発とは、企業などの委託主(クライアント)が、自社のプロジェクトやソフトウェア開発に関する特定のタスクや作業を、外部の専門的な開発会社や個人(受託先、開発者、ベンダー)に委託する方法です。 クライアントは開発会社に対してプロジェクトの要件や仕様を提供し、開発会社はそれを実装し、クライアントに成果物を提供します。受託開発は、専門的なスキルやリソースにアクセスするため、自社開発では不足している場合や一時的なニーズに対処するために利用されます。 受託開発は、ソフトウェア開発、ウェブ開発、モバイルアプリ開発、データ分析、品質保証など、さまざまなIT関連プロジェクトに適用されます。 また、受託開発は、フルスクラッチ開発以外の依頼も可能です。受託開発は、新規のソフトウェアプロジェクトを完全に新たに開発するだけでなく、以下のような様々な形態のプロジェクトにも適用されます。 【受託開発のプロジェクト適用例】 (1)既存システムのカスタマイズ 既存のソフトウェアやシステムに特定の機能追加や変更を加えるために受託開発を依頼することがあります。これにより、既存システムを新しい要件に適応させることが可能です。 (2)既存プロジェクトのサポート 既存のプロジェクトやアプリケーションの保守、運用、トラブルシューティング、アップデート、セキュリティパッチの適用など、サポート関連の作業を受託開発に委託することがあります。 (3)アプリケーションの移行やマイグレーション 既存のアプリケーションやデータを新しいプラットフォームに移行するための受託開発プロジェクトも一般的です。これはデータベース移行、クラウド移行、ハードウェアの更新などを含みます。 (4)サードパーティ製品の統合 サードパーティのソフトウェア製品やAPIを既存のシステムに統合するためのカスタム開発が必要な場合、受託開発を利用します。 (5)テストと品質保証 ソフトウェアテストや品質保証作業を外部の専門家に委託することがあります。特に大規模なプロジェクトでは、独立したテストチームが品質管理を行います。 受託開発は、新規開発だけでなく、既存のソフトウェアやプロジェクトの拡張、改善、保守、統合などにも適用され、クライアントの特定のニーズに合わせてカスタマイズされることが一般的です。 受託開発のメリットとデメリット 受託開発の主要なメリットとデメリットは、主に以下の通りです。 受託開発のメリット ・専門知識の活用 開発会社は技術的な専門知識と経験を持っており、クライアントはその専門知識を活用できます。これにより、高品質で効率的なソフトウェア開発が可能です。 ・コスト削減 開発会社は設備やリソースを共有できるため、クライアントは自社での開発に比べてコストを削減できます。また、受託開発会社は人件費などのリソースに関する管理も行います。 ・コアビジネスに専念できる クライアントはソフトウェア開発に関するすべての責任を開発会社に委託できるため、自社のコアビジネスに専念できます。 ・スケーラビリティ 開発会社はプロジェクトの規模や要件に応じてリソースをスケールアップまたはダウンでき、柔軟性があります。 ・リスク分散 開発会社はプロジェクトのリスクを共有し、問題が発生した場合にも対応できる体制を持っています。 ・フルスクラッチ開発の自由度 受託開発では、ソフトウェアをフルスクラッチで開発できるため、機能や仕様に関して自由度が高いです。クライアントの要求に合わせてカスタマイズされたソリューションが提供されます。 受託開発のデメリット ・コミュニケーションの課題 クライアントと開発会社の間で適切なコミュニケーションが確保されない場合、要件の誤解やプロジェクトの方向性のずれが発生する可能性があります。 ・品質管理の難しさ クライアントは開発の進行状況をリアルタイムで把握しづらいため、品質管理やテストの監視が難しい場合があります。 ・コントロールの喪失 開発会社がプロジェクトの制御を握っているため、クライアントは一部の意思決定権を委任しなければならない場合があります。 ・細部の把握の難しさ クライアントは開発の詳細なプロセスや技術的な側面について十分な知識を持っていない場合、プロジェクトに対するコントロールが難しくなる場合があります。 ・契約や法的な課題 契約や法的な問題が発生する可能性があるため、契約書の明確な取り決めが必要です。 受託開発の流れ システム開発における受託開発の一般的な開発フローは以下の通りです。 1. システム構築の検討・決定 システム構築の必要性を検討し、社内での検討と決定プロセスを実施します。どのようなシステムが必要か、現行システムの制約事項、パッケージソフトウェアやクラウドサービスの適用可能性などを評価します。 […]

25/03/2023

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Salesforce Service Cloudとは?特徴や機能、Sales Cloud との違いなどを解説

Salesforce Service Cloudは、セールスフォース社が提供するSFA/CRMシステムです。セールスフォース社が数多く提供するシステムのなかでも、中核となる製品です。ここでは、Salesforce Service Cloud とは何か、その機能、導入の際のメリットや注意点など、基本的な知識を紹介します。

20/03/2023

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Salesforce Marketing Cloudとは?機能や導入メリットを理解しよう

Salesforce Marketing Cloudはセールスフォース社が提供するMAツールです。Salesforce Service CloudやSalesforce Sales Cloudなどと連携することで、より効果を発揮します。ここでは、Salesforce Service Cloudとは何か、機能や導入のメリット、導入のポイントなどを紹介します。

28/02/2023

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オフショア開発における品質管理の課題と対策

ITシステム開発には品質管理の悩みがつきものです。品質管理ができていないと品質の低下はもちろん、納期の遅延や予算超過の原因にもなります。日本国内の人材不足やコスト高からオフショア開発を検討している企業も多いと思いますが、国内外を問わず品質管理は課題です。 オフショア開発には優秀な人材を確保できたりコストを抑えたりできるというメリットがある一方、コミュニケーションロスに起因する問題が発生する可能性があります。今回はオフショア開発における品質管理の課題とその解決策、高い品質を維持する方法について解説します。 ITシステム開発における品質管理の4つの課題 国内外を問わず、ITシステム開発にはさまざまな課題があります。発注側と受注側のオフショア開発会社のそれぞれに課題はありますが、大きく分けると以下のような問題が品質トラブルを招くことが多いと思われます。 発注側が受注側のオフショア開発会社に具体的な仕様を提示していない 開発のスタート段階で、仕様の概要は決まっているものの詳細仕様が決まっていないという問題です。仕様の詳細やテスト仕様も決まっておらず、受注側のオフショア開発会社にシステム仕様書やテスト仕様書の暫定版しか提示されていないような状況です。特に近年システム開発手法の主流になっているアジャイル開発では、優先度の高い要件から先に開発を進めていくので、全体の詳細仕様が決まっていない場合が多くあります。 アジャイル開発は仕様変更に強いという特徴はありますが、発注側が各機能の仕様を次々に決めないと開発が遅れ、品質問題を起こす原因にもなります。以前主流であったウォーターフォール開発でこの状態であれば、開発の後半になって深刻な品質問題を引き起こす可能性があります。 開発の初期段階で仕様やテストの条件が発注主を交えてレビューされていない 詳細の仕様が決まっていないという問題ではなく、発注主とオフショア開発会社で十分なレビューが行われていないという問題です。言い換えれば情報共有が十分になされていない状態で、発注側は意図が伝わったと思っている一方、受注側は仕様やテストの条件を十分に理解できていないような状況です。開発初期段階のレビューは、意図通りに仕様やテストの条件が伝わっているかを、口頭ではなく書面で相互確認することが重要です。 受注側のオフショア開発会社のレビュー計画とテスト計画が明確になっていない 発注主から示された詳細仕様やテスト条件を盛り込んだレビュー計画とテスト計画は、受注側のオフショア開発会社が作る必要があります。発注主は承認した開発計画が決めたとおりに進んでいるか、レビューでチェックをする必要がありますが、オフショア開発会社側の人員計画などが煮詰まっていないと、レビュー計画とテスト計画が曖昧になりスケジュールが遅れて品質問題に発展する場合があります。 開発手法の違いによる品質管理の方法が理解されていない 開発手法として現在主流になっているアジャイル開発と旧来のウォーターフォール開発では、品質管理の方法に違いがあります。両者とも品質管理に対する基本的な考え方は同じですが、ウォーターフォール開発では機能が利用可能になるのは開発終了時です。 一方アジャイル開発は、開発中であっても段階的に(機能ごとに)テストや評価ができるため、品質の確認時期に違いがあるのです。このような開発手法による品質管理の方法を理解していないと、テスト計画のスケジューリングを誤り品質トラブルの要因となってしまいます。 上記のような問題は国内の開発においても十分注意する必要がありますが、オフショア開発を委託する場合には以下のような問題にも注意する必要があります。 オフショア開発の委託時に注意すべきこと 言葉の壁によるコミュニケーション不足 オフショア開発を海外に委託する場合、一番問題となるのが言葉の壁によるコミュニケーション不足でしょう。先述のように発注側と受注側のレビューが十分でないと「仕様通りの成果物が上がってこない」、「修正を指示したのに直っていない」などという問題が発生しがちです。 ただし、このようなコミュニケーション不足は国内のシステム開発においても起きる可能性があるので、特にオフショア開発特有の問題というわけではありません。言葉の壁を解消する方策が重要ということです。 国民性や商習慣の違い 国民性や商習慣の違いによる問題も、オフショア開発においてはよく指摘されることです。ただしこちらも、ほとんどの場合はコミュニケーションやレビューの頻度を調節することによって解決できる問題です。日本国内においても企業ごとに文化の違いがあるように、開発手法や品質に対する考え方を開発の開始時に合わせておくことが重要です。 課題を解決し品質低下を防ぐには? ITシステム開発の品質低下を防ぐには、以下のような事項に加えオフショア特有の課題を解決する対策が必要です。 開発前の準備(仕様決定、要件定義、テスト条件決定) 上流工程や初期段階での要件定義と合同レビュー テスト計画の策定と共有 プロジェクト管理の徹底 高いスキルを持つPM(Project Manager)の起用 品質評価基準の早期策定と共有 プロジェクト管理ツールの適用 オフショア開発の品質低下を防ぐ方法 コミュニケーションの障壁を取り除く 言葉の壁を取り除くには、ブリッジエンジニアを導入することが最適解です。担当者が英語でのコミュニケーションが問題なければ必要ないかもしれませんが、ネイティブのブリッジエンジニアを起用することで、国民性や商習慣の違いなどについてもカバーしてくれることでしょう。また、仕様書は英語化するなどし、共通のフォルダに格納していつでも閲覧できるようにしておくことが大切です。 曖昧な表現や口頭での伝達を避ける たとえ国内であっても、曖昧な表現で重要事項を伝達していては守られることがありません。これはオフショアでも同様で、重要事項を伝える場合は曖昧な表現を避け、口頭ではなく文章で指示しましょう。また、品質マニュアルや守るべきセキュリティの内容を明文化(英語)しておくことも大切です。 オフショア開発で高い品質を維持するためには オフショア開発では、開発人員を固定して効率的に開発できるラボ契約とアジャイル開発の組み合わせが最適な開発方法です。先述のようにアジャイル開発は品質管理の方法が従来とは違うので、その違いをしっかり理解しているオフショア開発ベンダーを選ぶことが高い品質の維持につながります。 日本企業の開発案件に豊富な経験と実績があるオフショア開発ベンダーと契約する オフショア開発の優れたベンダーと契約するためには、以下のような項目をチェックすることが重要です。 日本企業のプロジェクトを多くこなしているオフショア開発ベンダーを選ぶ。案件は数だけではなく、規模や内容もチェックする。 品質維持のノウハウを多く持っているかを確認する。また社内の品質管理チームが機能していることも確認しておく。 どのようなエンジニアが在籍しているかを確認する。コミュニケーション能力や管理能力の高いPMやブリッジエンジニアの在籍数も確認する オフショア開発の依頼は現地の事情に詳しい企業に オフショア開発はその特性から課題もありますが、それらは克服可能です。ブリッジエンジニアや明確な指示など、コミュニケーションの問題に対する対策を講じることが重要です。 また、一つの対策として、現地に本社を持つオフショア開発会社に依頼するのも有効です。現地の事情に詳しい企業ならば、国民性や商慣習の障害を回避し、高品質なシステム開発を実現できます。これらのアプローチを組み合わせることで、オフショア開発による高品質なITシステム開発を期待できることでしょう。 無料eBookのダウンロード チェックリストでわかる 失敗しないオフショア開発会社の選び方 オフショア開発会社選びの準備から開発開始まで、多様な角度からチェックポイントを網羅。チェックリストを活用して効率的な選定や基準作りに役立ちます。 今すぐダウンロード(無料)

28/02/2023

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オフショア開発でコミュニケーションの壁を乗り越える基本的な手段とは?

オフショア開発において、言葉の壁や文化の違いは円滑なコミュニケーションの障害となることがしばしばあります。異なる母国語や習慣を持つエンジニアとの間での誤解を回避し、プロジェクトの成功を確保するためには、適切な対策が不可欠です。本記事では、オフショア開発におけるコミュニケーションの壁を乗り越える上でもっとも基本的なオフショア開発の形態や方法について解説します。 適切なオフショア開発形態を選択する 適切なオフショア開発形態を選択する まずは、オフショア開発をどのような形態や方法によって行うかによって、コミュニケーションのしやすさが大きく異なってきます。オフショア開発の形態は、各企業やプロジェクトよってさまざまです。 代表的には、以下のような形態があります。発注元の企業は、プロジェクトの性質や要件、予算などを考慮して、最適なオフショア開発方法を選択する必要があります。 オフショア開発(オフショアリモート開発) 発注元の国や地域とは異なる国や地域に開発を委託し、プロジェクトの進行をオンラインツールやコミュニケーションプラットフォームを通じて遠隔で管理します。クライアントと開発チームは物理的には近くにいないため、リモートでのコミュニケーションが主要な手段となります。 オフショア開発(オフショアリモート開発) 開発チームや担当者がプロジェクトの発注元の国や地域に派遣され、クライアントの現地で作業を行います。オンサイトのメンバーは直接クライアントとコミュニケーションを取り、要件の理解やフィードバックの収集を容易にします。 ハイブリッドアプローチ 開発チームや担当者がプロジェクトの発注元の国や地域に派遣され、クライアントの現地で作業を行います。オンサイトのメンバーは直接クライアントとコミュニケーションを取り、要件の理解やフィードバックの収集を容易にします。 オフショア開発センター オフショア開発センターは、発注元の国や地域とは別の国や地域に、独立した開発拠点を設置する方法です。これにより、外部の開発会社とは独立した開発チームを持つことができます。クライアントが自社の拠点を持つことで、プロジェクトのコントロールとセキュリティの管理をより直接的に行うことができます。 言葉の壁や文化の違いを乗り越えて、コミュニケーションを円滑にする方法 1. 日本語でコミュニケーションできるブリッジSEを必ずアサインする オフショア開発チームと日本語でコミュニケーションを行おうとする場合は、しっかりと日本語で技術的なコミュニケーションができる人材が在籍しているオフショア開発企業を選定する必要があります。実際にメンバー選定する場合には、どの程度の水準でコミュニケーションが可能なのか、実際に面談するなどして確認しておきたいところです。 特に、日本企業のプロジェクトでは、確定した設計仕様の変更などが生じるケースがありますが、こうした場合にはコミュニケーションは特に重要となります。例えば、日本語で何とか会話出来るというレベルと、きちんと意思疎通できて安心感のあるコミュニケーションができるレベルでは、開発現場においてその差はとても大きなものとなるはずです。 オフショア開発企業によっては、日本語を流ちょうに話すものの、技術的知識やスキルが少ないコーディネーター(またはコミュニケーターと呼ばれる人)をブリッジとしてアサインするケースがあります。そのようなケースでは、技術的な意思疎通がうまく得られないという問題が生じ、コミュニケーションロスに苦戦する可能性があります。 一方、日本企業向けに特化した日本企業とのプロジェクトの経験豊富なオフショア開発企業であれば、オンサイトで日本在住経験があり日本語レベルが高く、日本文化や日本型の開発手順への理解度も高いSEが在籍しており、日本人SEが在籍している場合もあります。こうしたブリッジSEはドキュメントも日本語で作成しますので、会話や文字による意思疎通にも安心感が得られるはずです。 また、こうした日本企業向けのオフショア開発企業では、オフショア現地においても従業員の教育体制を整えて日本語教育を行っており、日本語能力試験のN1、N2に合格するレベルのコミュニケーションができる多数のエンジニアが在籍しています。 2. オフショア開発会社のエンジニアにオンサイト常駐してもらう オフショア開発における「オンサイト」には、多くのメリットがあり、コミュニケーションに関連するメリットが重要です。以下に主なメリットを列挙します。 コミュニケーションの円滑化 オンサイトメンバーが現地にいることで、クライアントとのコミュニケーションがスムーズに行われます。リアルタイムで会話をすることで、要件や課題の理解が深まり、ミスコミュニケーションのリスクが低減します。 フィードバックと変更への対応 オンサイトメンバーが直接プロジェクトの進捗を把握できるため、クライアントのフィードバックや要件変更に対応するのが容易です。迅速な対応により、プロジェクトの品質向上やタイムリーな納品が可能となります。 現地の文化や業界知識の理解 オンサイトメンバーがクライアントの現地にいることで、その国や地域の文化や業界のニーズをより深く理解することができます。これにより、より適切なソリューションの提供が可能となります。 信頼関係の構築 直接会って顔を合わせることで、クライアントとオフショア開発チームとの間に信頼関係が築かれやすくなります。信頼関係があると、プロジェクトの協力的な進行や問題の解決が円滑に行われるでしょう。 グローバルな視野の拡大 オンサイトメンバーが直接プロジェクトの進捗を把握できるため、クライアントのフィードバックや要件変更に対応するのが容易です。迅速な対応により、プロジェクトの品質向上やタイムリーな納品が可能となります。 ただし、オンサイトにはコストや時間の面での課題もあるため、企業はオフショア開発とオンサイトの組み合わせを検討し、プロジェクトの要件や条件に応じて最適な方法を選択する必要があります。 3. 日本側のPMがオフショア現地に常駐してマネジメントする 日本側のプロジェクトマネージャー(PM)がオフショア現地に常駐することには、いくつかの重要なメリットがあります。特に、コミュニケーション面においては以下のようなメリットがあります。 コミュニケーションの円滑化 現地にいることで、リアルタイムで会話をし、課題や進捗状況を共有できるため、ミスコミュニケーションのリスクが低減し、開発チームとのコミュニケーションがスムーズに行うことができます。 要件の適切な伝達 直接顔を合わせることで、誤解を防ぎ、要件の理解度を確認することができるため、要件やニーズをより正確に伝えることができます。 フィードバックの収集と即時の対応 オフショア現地にいることで、プロジェクトに関する質問や修正が即座に行われることが可能になります。フィードバックを容易に収集し、必要な変更に素早く対応できます。 文化的な違いの理解 オフショア現地の文化やビジネス慣習をより深く理解できます。これにより、開発チームとの間に信頼関係が構築され、円滑なコミュニケーションが促進されます。 緊急時の対応 緊急の課題やトラブルに迅速に対応できます。時間差がある場合、オフショア開発チームが問題に対処するのに時間がかかることがありますが、PMが現地に常駐することで、素早い対応が期待できます。 このように、PMがオフショア現地に常駐することで、コミュニケーションの円滑化やプロジェクトの成功に寄与します。ただし、常駐には様々なコストや準備時間の面での課題もあるため、プロジェクトの要件や条件に応じて、最適なアプローチを選択する必要があります。 4. 英語を共通言語にする 母国語としないアジアの国々も含めて海外のオフショア開発会社とコミュニケーションを取る際、共通の言語として英語を選択する理由は複数あります。 英語は世界的に広く普及しており、アジアの多くの国でも教育やビジネスで使用されているため、異なる母国語を持つ相手と円滑なコミュニケーションを図るのに適しています。 また、アジアの国々がグローバルなビジネス展開を進めているため、国際取引やプロジェクトにおいて英語が共通の言語として選ばれることが増えています。 さらに、英語を共通言語とすることで、文化的な違いを克服し、より明確なコミュニケーションが可能となります。アジアには多様な言語が存在するため、特定のアジア言語を共通言語とすると相手とのコミュニケーションが難しくなることもあります。しかし、英語は多くのアジアの国々で使用されているため、より広範な相手とのコミュニケーションが可能です。 […]

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