April 10, 2023

Lightning Platformとは?Sales Cloudとはどう使い分ければいいのか

SalesforceのSales CloudやService Cloud を導入している企業はたくさんありますが、すべての企業がその機能を十分活用できているわけではありません。高機能で大がかりなシステムなので、使いこなすのは難しいところもあります。

Salesforceを使いこなしたい、Sales CloudやService Cloudよりも使いやすいシステムにしたいと考えている企業には、Lightning Platformを活用する方法もあります。Salesforceをベースにビジネスアプリケーションを開発できるプラットフォームで、Sales CloudやService Cloudよりも低コストで、気軽に導入できます。

ここでは、Lightning Platformの概要と、Sales Cloudとの違い、メリットやデメリット、Lightning Platformがおすすめのユーザーなどを紹介します。

Lightning Platformとは

Lightning Platformは、ビジネスアプリケーションを開発できるローコード開発ツール、および実行基盤となるプラットフォームです。Salesforce Platformともいわれています。

Lightning Platformでは、Salesforce上で動作するアプリケーションを構築・実行・運用管理できます。たとえば、データベースの構築やワークフローの作成、レポート機能、ダッシュボードの作成などです。

Lightning PlatformはPaaSとして提供されており、Sales CloudやService Cloudよりライセンス費用が安いので、導入コストも低く抑えられます。また、 Sales CloudやService Cloudと組み合わせることで、さまざまな部署に対応し、連携して高度なシステムを構築することが可能です。

PaaSとは

PaaS(Platform as a Service)とは、クラウドサービスとして提供されているアプリケーション開発・実行環境のことです。

PaaS上ではハードウェア、OS、ミドルウェアなどをベンダーがまとめて提供し、メンテナンスも行います。そのため、ユーザーはアプリケーション開発に専念することが可能で、開発コストを抑えられます。

PaaS-Rikkeisoft

Lightning Platformの機能・特徴

Lightning Platformには、次のような機能や特徴があります。

  • ローコード開発ツール

パーツをドラッグ&ドロップするだけで、アプリケーションの大部分を開発可能です。コーディングを加えてより高度で複雑な開発を行うこともできます。

  • アプリケーションの展開や管理が可能

アプリケーションの開発から展開、その後の運用までのプロジェクト管理を、Lightning Platformを利用して行えます。

アプリケーションを動作させるプラットフォームとして、作成したアプリケーションを全社に展開できます。展開後の運用保守もそのままLightning Platform上で行うので、管理が容易です。

  • 開発に必要なリソースを提供

ローコード開発の開発環境だけでなく、ストレージやテスト環境などの、開発に必要なリソースをひととおり備えています。

また、データベース管理、バックアップ、アプリケーションの配置、言語サポート、アクセス管理など、開発以外の運用管理部分もサポートするので、ユーザーは開発だけに専念できます。

  • Salesforceの機能が使える

アプリケーション開発にSalesforceの機能を利用できます。CRM機能を利用してアプリケーションを開発したり、連携機能で外部サービスやほかのシステムと連携したりすることも可能です。また、モバイルアプリケーションも開発できます。

Lightning Platform - Rikkeisoft

ライセンス費用

Lightning Platformには、2種類のプランがあります。

  • Platform Starter:3,000 円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)

営業、サービス、マーケティングの機能を拡張したアプリケーションを開発できます。

  • Platform Plus:12,000 円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)

あらゆる部門の業務に関するアプリケーションを開発できます。

そのほか、細かい部分で仕様が異なるので、詳細は公式サイトを確認してください。

各種エディションと料金|Salesforce Platform

また、次のような有料オプションもあります。

  • AIを活用できるEinsteinプラットフォームサービス
  • Salesforceのほかの製品と容易に統合できるSalesforce Connect
  • 顧客のニーズに合うデジタルエクスペリエンスを構築できるLightning External Apps

Lightning Platform とSales Cloudとの違い

Lightning Platform とSales Cloudはどう異なるのでしょうか。ポイントとしては、Lightning Platformは機能が絞られているが低コスト、Sales Cloudは高機能だが価格が高いということです。

低コストという理由だけでLightning Platformを選んだ場合、あとになって必要な機能がないとわかり困る場合もあります。

例えば、Lightning Platformには、顧客情報の管理、カレンダーやToDo管理、社内SNSのような基本的な機能しかありません。ほかに必要な機能はユーザーが開発する必要があります。一方で、Sales Cloudは営業支援ツールとして最初からさまざまな機能を持っているのです。

自社の求める機能や、開発ができる人材がいるかどうかを見極めてから選定しましょう。

Lightning Platformのメリットとデメリット

Lightning Platformには、次のようなメリットとデメリットがあります。

Lightning Platformのメリット

  • インターフェースがすっきりしてわかりやすい

機能が少ないため、インターフェースもすっきりしています。

  • 最小限の導入教育で運用可能

機能が少ないため、Sales Cloudなどの高機能製品よりも使い方が簡単です。

  • カスタマイズ性が高い

Lightning Platformはローコード開発用のプラットフォームでもあるので、さまざまなカスタマイズが可能です。カスタマイズによって、かなり高機能なシステムも構築できます。

  • Salesforceの高度な連携機能も利用可能

Lightning Platformで開発を行うときには、Salesforceのほかの製品と連携して機能を利用できます。

  • 価格が低い

Salesforce製品のなかではライセンス費用が低く、導入コストを抑えることができます。

Lightning Platformのデメリット

  • カスタマイズを重ねて複雑化する可能性がある

Lightning Platformでもカスタマイズを重ねて複雑なシステムになっゆえに、機能が増えてしまい分かりにくくなってしまう場合もあります。

  • 複雑なシステムを開発するには知識が必要

ローコード開発であっても、開発には一定の知識やスキルが必要です。スキルの不十分なユーザーだけでは使いにくい場合があります。

どのような企業に向いているか

Sales CloudよりもLightning Platformが向いているのは、次のような企業やユーザーです。

  • Sales CloudやService Cloudのような高機能なシステムは必要ない

業務に必要な機能がLightning Platoformに備わっており、そのほかの多くの機能を求めていない場合に向いています。

  • Salesforceの機能を利用して、アプリケーションを開発したい

Sales CloudやService Cloudをカスタマイズするよりも、Salesforce製品の開発プラットフォームとしてのLightning Platformを利用したほうが、自由で柔軟な開発ができます。

  • Sales CloudやService Cloudを補完するアプリケーションを開発したい

Salesforce製品と連携するアプリケーションを開発するなら、Lightning Platformが最適です。

  • ライセンス費用を抑えたい

Lightning PlatformはSalesforce製品のなかでもライセンス費用が安いので、費用を抑えられます。

部署によって、Sales CloudとLightning Platformのライセンスを使い分けることも可能です。

なお、Lightning Platformを単独で導入することはできません。必ず、Sales CloudやService Cloudをライセンス購入する必要があります。

Salesforceを試してみるにはLightning Platformがおすすめ

Salesforceは世界中で大きなシェアを持っています。高機能で複雑な製品が多く、使いこなすのは容易ではありません。しかし、Lightning Platformは、機能が絞られているため比較的使いやすく、ライセンス費用も安くなります。Salesforceを使ってみたいが使いこなす自信がないという場合には、まずLightning Platformから試してみてはいかがでしょう。コストを抑えながら、最低限の機能を備えたシステムでSalesforceのエッセンスを実感できます。慣れればほかのシステムと組み合わせることで、高度なシステムにすることも可能です。

ただし、Lightning Platformを導入する際にも、ある程度のスキルや知識が必要です。自社の人材だけでは使いこなせるか自信がないという場合は、Salesforceに関するスキルやノウハウを持つ企業のサポートを利用しましょう。株式会社リッケイでは、Salesforceのカスタマイズや導入支援、開発連携支援などのサービスを提供しています。Lightning Platformによる業務のデジタル化をご検討の際には、お気軽にご相談ください。

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