March 25, 2023

Salesforce Service Cloudとは?特徴や機能、Sales Cloud との違いなどを解説

Salesforce Service Cloudは、セールスフォース社が提供するSFA/CRMシステムです。カスタマイズしてそれぞれの企業に合った様式で導入できます。セールスフォース社ではほかにもいくつものツールを提供しており、組み合わせることで多くの機能を実現することが可能です。そのため、全容がつかみにくい、わかりにくいツールと思われているかもしれません。まず基本となるSalesforce Service Cloud について理解すると、イメージをつかみやすくなります。今回はSalesforce Service Cloudについて知っておきたい知識を紹介します。

Salesforce Service Cloud とは

Salesforce Service Cloudは、セールスフォース社が提供するクラウド型のSFA/CRMシステムです。カスタマーサービスに特化した機能を持つシステムとして、世界トップのシェアを誇ります。

SFA(Sales Force Automation)は営業支援ともいい、顧客と商談を始めてから受注するまでのプロセスを管理するシステムです。CRM(Customer Relationship Management)は顧客関係管理ともいい、顧客情報を一元管理して良好な関係を維持・向上するためのシステムです。

つまり、Salesforce Service Cloudは、営業活動の進捗状況と顧客情報を一括管理し、効果的な営業活動をサポート・提案するシステムといえます。

Salesforce Service Cloudを有効に利用できるのは、営業部門だけではありません。マーケティング、カスタマーサポートなど顧客と接触するすべての部門で利用できます。

Salesforce Service Cloudの特徴

Salesforce Service Cloudには、次のような特徴があります。

  • クラウドサービスなので、時間や場所、端末の種類を問わずに利用できます。そのため、移動や外出の多い営業部門でも使いやすく便利です。
  • セールスフォース社が提供する多彩なツールと連携できる
    セールスフォース社では、Salesforce Service Cloudの機能を補うさまざまなツールを提供しています。連携することで、必要な機能を追加することが可能です。
  • 柔軟なカスタマイズが可能
    セールスフォース社の製品はそのままではなく、導入する企業に合わせてカスタマイズすることで、より効果を発揮させることができます。アプリケーション開発プラットフォームの「Lightning Platform」も提供されています。

Salesforce Service CloudとSalesforce Sales Cloudとの違い

Salesforce Service Cloudと似た名称の製品にSalesforce Sales Cloudがあります。このふたつは機能は似ていますが目的が異なるため、導入目的に合わせて選ばれています。

Salesforce Service CloudはCRMがメインです。Salesforce Sales Cloudよりも高度な顧客管理機能を持ち、顧客に関するデータを分析することで、営業支援も行うことができます。

Salesforce Sales CloudはSFAがメインです。営業活動を支援するために、顧客管理機能も持っています。違いを表にまとめました。

Salesforce Service Cloudの機能

Salesforce Service Cloudの機能は、大きく分けてメインであるCRM機能と、CRMの延長としてのSFA機能のふたつがあります。

CRM機能

Salesforce Service Cloudは各種問い合わせとその内容を「ケース」という名前で管理し、ケースに対して次のような管理を行います。

  • ケースの管理、サポート
    担当者の割り振り、対応の優先順位付けなど

  • ケースに対する回答の提供
    データの一元管理で、対応のスピードアップ、ナレッジベースやFAQの構築など

  • ニーズに合うサービスの提案
    顧客情報管理・分析による次の行動の提案、顧客ごとに最適化したレコメンドやサービスの提供など

ケースによって蓄積したデータをナレッジベースとして利用して、対応を自動化することも可能です。

SFA機能

Salesforce Service Cloudには、顧客管理をもとにした次のような営業支援機能があります。

  • 営業支援に必要な顧客情報管理
  • プロジェクト進捗状況管理(日報、月報、Todo管理など)
  • タスク振り分け
  • 各種文書・帳票作成
  • 売上分析・予測/レポート作成

Salesforce Service Cloud導入のメリットと注意点

Salesforce Service Cloudの導入を検討する際には、次のようなメリットと注意点を理解しておきましょう。

Salesforce Service Cloudを導入するメリット

  • 顧客ごとにパーソナライズされた顧客対応が可能
    顧客データを分析してパーソナライズされた顧客対応や提案ができます。リアルタイムなデータ分析や、データをもとに、顧客対応を自動化することも可能です。

  • 業務の自動化・効率化が可能
    営業やマーケティングについて、かなりの部分を自動化できます。適切なタイミングで自動的に営業活動を行え、営業業務の効率化につながります。

  • 適切なタイミングでの顧客対応が可能
    データ分析をもとに、顧客のニーズをスピーディーに判断でき、効果的なタイミングで顧客への対応やフォローを行うことができます。

  • 営業支援によって顧客満足度が向上する
    Salesforce Service Cloudが上のような営業支援を行うことで、成約率の向上、利益の増大、さらには顧客満足度の向上につながります。

Salesforce Service Cloudを導入するときの注意点

Salesforce Service Cloudをスムーズに導入するために注意すべき点を紹介します。

  • Salesforce Service Cloudを導入・活用推進するためのプロジェクトチームを組成する
    Salesforce Service Cloudは通常そのまま導入することはなく、企業に合わせて大きくカスタマイズしてから導入します。そのため、どのようにカスタマイズするか、どれだけ自社のビジネスに合わせられるかがポイントです。

そこで、営業やサポートの現場が使いやすいシステムを提案したり、継続的に不具合を改善したりできるような、プロジェクトチームを立ち上げます。メンバーは営業、マーケティング、カスタマーサポートなどの関連部門から横断的に集めるのが理想的です。

  • 運用ルールを策定する
    Salesforce Service Cloudの入力方法、作業内容など、運用について一定のルールを策定し、社内で共有します。また、ルールについて定期的・継続的に確認し、定着させましょう。

  • ほかのツールとの連携も検討する
    Salesforce Service Cloudはさまざまなツールとの連携が可能です。単体でも機能を発揮しますが、セールスフォース社が提供するツールや既存のシステム、自社で開発したアプリケーションなどと連携することで、より機能が拡張されます。
    セールスフォース社の製品は連携・拡張性の高さも大きな特徴です。下記の記事も参考として、ぜひご覧ください。

「SalesforceのAPIとは?役割や種類、連携ツールの特徴をご紹介」

Salesforce Service Cloudの導入に向いた企業とは

次のような企業は、Salesforce Service Cloudを導入すると営業活動をより効率化できるでしょう。

  • Salesforceに知見や経験のある担当者を用意できる企業
    Salesforce Service Cloudを自社に合わせてカスタマイズし運用するには、ある程度の知見や経験が必要です。Salesforce Service Cloudに詳しい担当者がいれば、スムーズに導入して使いこなせるでしょう。詳しい担当者がいない場合でも、導入から運用まで丁寧なサポートを受けられる代理店を選ぶことができれば、問題なく導入・運用することは可能です。

  • 規模の大きな企業
    Salesforce Service Cloudはカスタマイズ次第でさまざまな企業に合わせることができますが、基本的に大規模なシステムです。また、導入にはある程度のコストがかかります。また、ランニングコストもかかるため、規模の大きな企業に向いています。ただし、さまざまな料金プランが用意されており、適切に選択すれば規模の小さな企業も、問題なく導入・運用することが可能です。

  • 社内のデータを一元管理したい企業
    Salesforce Service Cloudは、案件情報や顧客情報、売上管理など、営業関係の情報をまとめて管理できます。一部ではなく、より多くの情報を一括管理することで詳細な分析も可能になり、Salesforce Service Cloudの導入メリットを十分に生かせるでしょう。

Salesforce Service Cloudの導入には十分なカスタマイズが必要

Salesforce Service Cloudは、セールスフォース社のSFA/CRMシステムの中核となる製品です。Salesforceといえば、Service Cloudというイメージを持つ企業もあるでしょう。実際に、Service Cloudを中心にさまざまなツールを組み合わせることで、営業支援だけでなく、マーケティング・顧客管理・営業活動・顧客サポートを包括的に管理するシステムを構築できます。

ただし、導入前には自社に合わせるためのカスタマイズが必要です。十分なカスタマイズを行うことで、より大きな効果を発揮させられるため、Salesforce製品を導入する際は、十分なスキルや実績がある代理店を選ぶことが重要です。

株式会社リッケイでは、Salesforce導入支援保守サービス、Service Cloud 導入支援サービス、Salesforce開発連携支援、Salesforce活用定着化支援などのサービスを展開しています。多くの実績があり、安心してお任せいただけます。Salesforce Service Cloud をはじめセールスフォース社製品の導入をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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