April 11, 2023

おすすめのノーコードツール10選―開発の目的別に特徴・機能を比較

近年ではアプリケーションやWebサイトなど、さまざまなものをノーコードで開発できるようになっています。ノーコード開発をするにしても、さまざまな種類のノーコードツールがあり、どのツールを使うのがよいのか迷う人も多いのではないでしょうか。ここでは、ノーコード開発におすすめできる10種類のノーコードツールについて、特徴や機能などを紹介します。

ノーコードツールの特徴と選び方

従来は、システムやサービスの開発にはコーディングがつきもの、と考えられていました。しかし、コーディングをせずに開発する手法が生まれ、注目されています。

コーディングをせずに開発することをノーコード開発といい、ノーコード開発をするための開発環境をノーコードツールと呼びます。

ノーコード開発では、複雑で専門的な知識を必要とするコーディングが不要なため、開発に携わる人材が限定されにくく、ユーザーによる開発も容易になります。そのため、現場のニーズに沿った開発が可能で、開発時間の短縮にもつながります。

ノーコード開発では、ツールとして用意された開発環境で開発するため、ある程度開発の範囲は限定されます。可能な範囲内でできるだけ有用なシステムやサービスを開発するためには、その用途に適したノーコードツールを選ぶことが重要です。

また、既存の業務システムと連携できるか、どのようなデバイスに対応しているかといったことも確認しておかなければなりません。

このように、ノーコード開発は使用するツールで開発効率やその後の有用性が大きく変わります。ノーコード開発の特徴とノーコードツールの選び方について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

ノーコード開発で何ができる?どんな用途に向いているのか理解しよう

ノーコードツールには多くの種類がありますが、分野ごと、用途ごとに必要な機能を持つツールを選ぶことで、目的に沿った開発が可能です。

用途別に分けて、使いやすく強みを持つノーコードツールをいくつか紹介します。

アプリケーション開発のノーコードツール

汎用性の高さなら「Bubble」

Webアプリケーションを開発するためのノーコードツールとして有名なのが、「Bubble(バブル)」です。

Bubbleは、ドラッグ&ドロップを基本としたマウス操作と、簡単なテキストの入力でWebアプリケーションを開発できます。

もっとも特徴的なのは汎用性の高さです。フロントエンドからバックエンド、データベースの開発まで可能です。また、初心者からプログラミング知識のある経験者まで、スキルに応じて幅広い開発が可能です。

モバイルアプリに特化した「Adalo」

「Adalo(アダロ)」はモバイルアプリの開発に特化したノーコードツールです。

パーツを組み立てる間隔で操作することで、モバイル向けのWebアプリケーション開発が可能です。

テンプレートが豊富なことから、Bubbleよりさらに簡単な操作で開発できますが、モバイル特化という特性から自由度は高くありません。

専門的な知識がなくてもモバイル向けアプリ開発ができるという部分において、強みを持っているノーコードツールです。

ビジネスアプリケーション開発なら「Lightning Platform」

「Lightning Platform(ライトニングプラットフォーム)」は、ビジネスアプリケーションの開発や実行を行うためのプラットフォームです。

Salesforce CRMの豊富な機能を使うことができるアプリケーションをノーコード開発することが可能で、画面の自動生成や承認フロー作成などもできます。

プロの開発者向けの機能もあり、Salesforceの豊富なAPIによって複雑な機能の開発も可能です。モバイルアプリ開発、ほかのシステムとの連携も可能で、幅広くビジネスアプリケーション開発をカバーしているのも特徴です。

Lightning Platformについて詳しくは、以下をご覧ください。

Lightning Platformとは?Sales Cloudとはどう使い分ければいいのか

ECサイト制作のノーコードツール

高度なサイト構築が可能な「Shopify」

ECサイト構築のためのノーコードツールとして、世界中で活用されているのが「Shopify(ショッピファイ)」です。

無料テーマが豊富でデザインの自由性が高く、ノーコードで高度な完成度の高いECサイト構築ができる、優れたノーコードツールです。

プログラミングによりさらに高度なサイト構築も可能です。

無料で使える「BASE」

「BASE(ベイス)」は日本製のノーコードツールで、日本語に対応しており、英語やコーディングの知識がなくてもスムーズに使えます。

Shopifyと比較するとできることは多くありませんが、ECサイトを立ち上げるうえでは十分な機能があり、短時間でサイト構築が可能です。

無料で使用でき、日本製であるためチャットでのサポートが受けやすいという点でも人気があります。

Googleスプレッドシートから作成できる「SpreadSimple」

「SpreadSimple(スプレッドシンプル)」は、Googleのスプレッドシートから簡単にECサイトを作成できるノーコードツールです。

スプレッドシートを基本としているため、データ管理とWebサイト運用を連動でき、データを活用しながらEC運営を進められます。

すでに保有しているデータを活用して手軽にECサイトを作成したいというときにおすすめのツールです。

Webサイト制作のノーコードツール

多機能で汎用性の高い「Webflow」

一般的に、高機能なWebサイトを制作する場合には高度なプログラミング技術が必要とされますが、ノーコードでそれを可能にするのが「Webflow(ウェブフロー)」です。

Webflowはバックエンドやデータベースの構築まで可能でありながら、用意されたパーツを並べるだけで高機能サイトを作成できます。また、ECサイトの売上回収管理まで可能で、幅広い種類のWebサイトに使用できます。

高機能なサイト構築ができ、コードのエクスポートも可能なため、Webflowでサイト構築したあとに細かい部分をコーディングして整えることも可能です。

Webサイトを自動作成「Wix ADI」

「Wix ADI(ウィックス エーディーアイ)」は、AIによって自動でWebサイトを作成できるノーコードツールです。

簡単な設定をするだけで本格的なサイトをつくることができ、サイト作成の自動化という点で非常に優れたツールです。

自動作成後に編集することもできるため、自由度も高い設計となっています。

業務支援のノーコードツール

業務タスクを自動化できる「Zapier」

オフィス業務の自動化は複雑なシステム開発が必要と思われがちですが、それをプログラミング知識がなくても可能にするのが「Zapier(ザピアー)」です。

Zapierは2023年時点で5,000種類以上のアプリケーションと連携が可能で、さまざまな業務タスクを自動化に結びつけることができます。

日々の業務を自動化することで、クリエイティブな業務やデータ分析やニーズ予測に使える時間を増やすことが可能になります。

直感的な操作で情報を一元管理「Notion」

「Notion(ノーション)」は、情報の一元管理を直感的な操作のみで可能にするノーコードツールです。

ドキュメントの作成や管理、タスクやスケジュール管理、データベース管理など、業務に必要なデータの管理をこれひとつで可能にします。

既存のツールでバラバラになっている情報を1箇所にまとめたい場合や、ドキュメントの共有と保管を集約したい場合などにおすすめです。

非常に多機能で、すべての機能の操作方法を把握するのは難しいため、必要な機能から使っていくといいでしょう。

目的に合ったノーコード開発ツールを選定しましょう

ノーコード開発は、目的に適しているノーコードツールを使うことで、専門的なコーディングスキルがなくても、比較的簡単な操作で開発を進めることができます。専門知識を持つエンジニアが不足しているなか、大きな助けとなるツールです。ただし、そのツールの機能の範囲内でしか開発ができず、限界があることも理解しておく必要はあります。また、何を開発するのかによって、適切なツールを選定しなければなりません。

ビジネスアプリケーションを開発する際には、Salesforceの「Lightning Platform」がおすすめです。勤怠管理やタスク管理など、必要なビジネスアプリケーションを幅広く自社で開発することが可能になります。他社製品も含めて、さまざまなツールと連携できることも大きな魅力です。

なお、Lightning Platformはロ―コード開発ツールとしても活用できます。

詳しくは、以下をご覧ください。

「ローコード開発ツールを選ぶポイントは?おすすめのツールを10種紹介」

株式会社リッケイでは、Salesforceのカスタマイズや導入支援、開発連携支援などのサービスを提供しています。導入をご検討の際には、いつでもお気軽にご相談ください

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