November 30, 2023

企業がAIを導入するメリットとは?知っておくべきリスクも紹介

ChatGPTの登場を皮切りに、世界中の企業で業界・職種問わずAI(人工知能)の活用が進んでいます。

AI(人工知能)の導入は、ビジネスプロセスの効率化、コスト削減など、企業に多くのメリットをもたらす一方で、使い方によってはリスクも孕んでいます。そこで、本記事では、企業がAI(人工知能)を導入するメリットやリスクとその対策についてわかりやすく解説します。

1. AI(人工知能)とは?

厳密には、明確なAIの定義は存在しませんが、

本記事では、AI(人工知能)とは、「ものごとを人間のように捉え、思考し、特定の処理をするようにトレーニングされたシステム」と定義します。

例えば、人間は、過去にりんごを見たことがあれば、目の前の赤くて丸くて少し光沢がある果物をがりんごと判断できるでしょう。同じように、りんごに関する膨大なデータを与え、ある物体をりんごであるのかを判断できるようにトレーニングされたシステムをAIと呼びます。

これは、多種多様なAIの一例にすぎませんが、AIとは何か、少しイメージできたのではないでしょうか。

AIの定義や関連用語、できることなど、詳細に知りたい方は以下の記事をご参照ください。

2. AI(人工知能)を導入するメリット

人手不足の解消&若手の効率的な育成

日本商工会議所が2022年に実施した調査では、中小企業の64.9%が「人手不足である」と回答しました。AIやRPAを導入することは、人間が行っていた定型業務を自動化・代替でき、日本の深刻な人手不足の解消につながります。

また、AIの導入は若手を一日でも早く一人前に育て上げるのにも役立ちます。社内規則やベテラン社員のノウハウをAIチャットボットに学習させれば、いつでも若手の疑問点を解決し、独り立ちをサポートしてくれます。

ビジネスプロセス効率化&売上向上

AIの導入は、企業のあらゆる業務プロセスを効率化し、売上の向上に貢献します。例えば、カスタマーサービス部門にAIチャットボットを導入することで、人間に代わって、顧客の疑問やクレームに24時間365日自動対応してくれます。これにより、カスタマーサービス担当者の負担が減らせるだけでなく、顧客満足度向上によって売上機会の増加にもつながります。

安全性の向上

自動車業界や製造業、医療業界などの特定の業界において、AIを導入することで人的なエラーの低減および安全性の向上が期待できます。実際に、自動車業界では、AIを活用した自動運転の方が人間による運転より事故率が低いことがデータから明らかになっています。GM(ゼネラルモーターズ)傘下のCruiseの調査によると、自動運転は、人間のドライバーと比較すると、事故件数は65%減、けがを伴う事故に限っては74%減であり、高い安全性が確認されています。

ビッグデータ解析および活用

企業は、市場動向や顧客の個人情報、購買履歴、売上、在庫、従業員のパフォーマンスなど、日々多くの情報を収集・蓄積しています。それらのビッグデータは活用してこそ意味があります。膨大なデータをAIによって分析することで、近い将来における市場のトレンドや顧客の趣向パターンを推測できます。これらの傾向に基づいて戦略を立てれば、社内リソースを有効活用できるだけでなく、ユーザーにカスタマイズされたサービスの提供が可能になります。

AI(人工知能)を導入するデメリットとリスク

導入・維持コストの発生

AIの導入は、中長期的な視点で見れば、コスト削減・業務効率化・生産性向上・競争力強化など、企業に多くのメリットをもたらします。一方で、AIをビジネスに取り込むことは多額なコストが発生することを認識しておかなければなりません。社内でAIシステムの開発・運用・維持する場合、AIに詳しい人材を採用しなければならないでしょう。外部に委託する場合も当然コストが発生します。

AIシステムの導入を検討しているかつ社内にAIに詳しい人材が在籍していない場合、オフショア企業に委託することで開発・運用・維持コストを抑えることができるでしょう。

オフショア開発会社を選定する際のポイントを知りたい方は以下の記事をご参照ください。

 

機密情報漏洩のおそれ

企業がAIを導入・活用する場合、個人情報や機密情報の漏洩と隣り合わせであることを認識しなければなりません。日本ディープラーニング協会は、ChatGPTや画像生成AIなどのAIサービスの利用に関するガイドラインを公開し、その中で秘匿性の高い情報は入力は避けるよう呼びかけています。このことから、ユーザーによって入力されたデータがAIの学習材料に利用されている可能性があり、企業の重要な情報の漏洩につながりかねないことが背景にあると推測できます。

機密情報の漏洩への対策として、AIサービスを使用する際に従うべきポリシーの策定および安全な使用方法についての社内トレーニング、従業員のサービスへのアクセス権の管理などが考えられます。

事故などの責任の所在が不明確

AIが搭載されている自動運転車やロボット、ドローンが事故や損害を起こした場合、誰の責任になるのでしょうか。この場合、そのAIの所有者または製造者が責任を負うことになります。ただし、実際には、その事故や損害の責任がAIの所有者にあるのか製造者にあるのか判断するのが難しいケースが多いです。

AIの所有者が責任を負う場合(不法行為責任)、「所有者による損害行為に故意または過失があったこと」「損害が発生したこと」「損害行為と損害に因果関係があったこと」の3点が認められなければなりません。

また、AIの製造者が責任を負う場合(製造物責任)「製造物に欠陥があったこと」「他人に損害を与えたこと」「製造物の欠陥と損害に因果関係があったこと」の3点が認められなければなりません。

この課題に対して企業は、「信頼できる開発パートナーとAIシステムの安全性を徹底的に確保すること」「AIシステムの意思決定プロセスを透明にし、問題発生時に追跡可能にすること」「AIシステムを継続的に監視すること」などの対策を講じる必要があるでしょう。

AIバイアスによる知的活動の衰退

最後に、すでに多くのAIユーザーに起こっているが、認識されづらいリスクをご紹介します。上述したように、AIは企業活動において多くのメリットをもたらします。ただし、特に生成AIを活用する際に、知らず知らずのうちにAIの出力内容がすべて正しいかのように信じてしまい、批判的に物事を見る能力が衰退してしまうリスクがあります。

本来であれば、客観的かつ網羅的な回答を出力してくれることが望ましいですが、AIシステムのトレーニングに使用されているビッグデータには、特定の人間が主観的に選んだものが含まれる場合があります。AIがトレーニングされる時点でバイアスがかかってしまえば、当然出力される内容にもバイアスがかかってしまいます。

AIの導入・活用を検討している企業は、まずこのリスクを認識したうえで、ユーザーとなる従業員には、バイアスがかかっている可能性を説明し、批判的視点を持ちつつ、AIはあくまで人間の補助的な位置づけであることを伝えると良いでしょう。

まとめ

本記事では、企業がAIを導入することで得られるメリットおよびデメリット・リスクについて具体的にご紹介しました。AIを導入することは、人手不足の解消や効率的な若手の育成、ビジネスプロセスの効率化、顧客満足度の向上が期待できる反面、導入・維持コストの発生や機密情報の漏洩、バイアスがかかってしまうなどのデメリット・リスクにも気を付けなければなりません。企業は、このメリットとデメリットを考慮し、AI導入の要否を判断すると良いでしょう。

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September 11, 2021

機械学習におけるデータの重要性 – AI競争で勝つには、良質かつ膨大な学習データが必要

現在、AI(人工知能)は健康、農業、金融、交通などの分野で利用され、その進歩を加速させています。しかし、ある特定の地区や地域を超えてAIを発展させるためには、良質かつ膨大なデータソースが必要です。データの利用促進はは、AIによる分析精度を向上させるための鍵であり、製品やサービスはパターン認識やインサイト生成からより高度な予測技術へと移行し、ひいてはより良い意思決定を実現します。 日本企業がこのAI競争に参加して、最新の技術トレンドを捉えてリードするためには、巨大なデータウェアハウスを構築する必要があります。例えば、FPT、Viettel、VinAI、VNGといったベトナムを代表するテクノロジー企業は、将来のトレンドにアプローチするために、データウェアハウスを構築しています。私たちリッケイソフトもまたベトナムのテクノロジーリーダーの一員として、『Speech to Text』製品用の巨大な音声データウェアハウスを構築し、AI開発競争に参加しています。AI開発におけるデータの役割を多角的に理解していただくために、株式会社Rikkei AI 副社長 グエン・ミン・タン氏にインタビューしました。 AIは1950年代に考案されました。今日までの60年を超えるAI研究の歴史の中で、3回のブームがあったと言われています。第2次ブームまでは「ルールベース」と呼ばれる、人間が予めルールや知識を用意して、それらに基いて機械が判断するシステムが中心でした。 現在は第3次ブームを迎え、機械が自らデータから知識を得る技術「機械学習」が中心となっています。特に、機械学習技術の先端領域である「深層学習(ディープラーニング)」がAI技術の中の鍵となっています。この深層学習の進歩によって、より多くの人が高度な技術にアクセスできるようになった結果、AIが広く認知され、実際に使われるようになりました。 さて、データについてのお話ですが、データは石油ではなく、21世紀の新たなブラックゴールドの源泉であると主張する意見が多くありました。AI製品はさまざまな要素技術の融合であり、データは不可欠な構成要素の一つです。統計によると、80%のAI製品の開発時間は、データ関連の処理に費やされています。AIの育成は、子供の教育に似ています。正しいデータを使って学習させれば、AIはうまく学習することができます。反対に、間違ったデータで教えれば、間違った学習をしてしまいます。不正確なタイミングで異質なデータが使われると、AIは混乱してしまいます。多くのAI向けデータを適切に活用して学習すれば、AIはより賢くなり、より正確に認識できるようになります。 GoogleやMicrosoftなどの大手テクノロジー企業や、自動運転車の開発に取り組むトヨタ、テスラ、ヒュンダイなどの自動車メーカーが、競争で優位に立つためにAI向けデータに多額の投資をしていることは間違いありません。例えば、Googleの音声認識エンジンの学習には、何十万時間の音声データが使われています。同様に、テスラは数百万枚の実写写真を使って自動運転車の学習を行っています。 データラベリングに特化した企業も、AIのトレンドに追随しています。また、より迅速で正確なAIデータラベリング技術も開発されています。その結果、これらのビジネスのスタートアップ企業の多くがユニコーン企業へと成長しています。 ご存知のとおり、リッケイソフトの『Speech To Text』とそのコアテクノロジーは、国会やいくつかの省庁、機関、その他の政府機関に導入されているAI音声認識ソリューションです。AI音声認識技術には幅広い用途がありますが、ベトナムでそれを活用している企業はごくわずかです。Viettel、FPT、VNG、VinGroupなどの大手企業はいずれも重要なプレーヤーです。 では、なぜこのAI競争に参加する企業がまだそれほど少ないのでしょうか。それは、施設や設備インフラ、AI開発者などのリソースに加えて、この技術を活用には大量の音声データが必要になるためです。この音声データを収集し、分類するには多額の投資が必要になります。 したがって、すべての企業が経済的なリスクを許容できるわけではありません。特に、AI技術の習得や製品のアウトプットの実現可能性が不確かな場合にはそうです。 正確なデータ収集と品質管理の難しさ、そしてAIデータのラベル付けにかかるコストは、世界中のどこにおいてもデータを作成する上で最も悩ましい課題と言えます。 リッケイソフトでは、『Speech-To-Text』を開発する時、現実にマッチした音声データソースの発見、内容の多様性、地理的条件、年齢、性別などに苦労しました。一人ひとりの聞き取りや理解能力が異なる場合、データのラベル付けは難しいかもしれません。 特にこの地域の人々は、他の人が話している音声を聞き取り、適切に捉えることが難しいと感じています。 リッケイソフトは、内部データラベリングと新しいサービス開発のニーズを満たすために、プロフェッショナル用のデータラベリングツール『Rikano』を研究開発しました。Rikanoは、世界中の他の多くのラベリングツールの利用法や特徴を参考にして作られました。 Rikanoによって、最も多いデータタイプである画像、音声、テキストなどデータのラベルを付けを容易する同時に、ユーザーが各プロジェクト参加者の進捗状況や作業品質、生産性、作業履歴なども簡単に管理できるようになりました。その結果、Rikanoはリッケイソフトのデータラベリングサービスの開発戦略において重要な役割を果たしています。 企業は、AIがもたらす可能性のあるメリットをより深く理解し、AIへの関心を高めています。その結果、ビジネスの活動に関連するすべてのデータが復元され、AI構築によるオペレーションの最適化を支援することになります。 もう一つのAIのトレンドがAIデータのラベリングを防ぐためのアルゴリズムを作成することです。これは感情的な要素や人間的な要因によってコントロールされる可能性が高い労働集約的な作業です。ただし、これは将来の課題です。