December 9, 2022

企業が注目するCRMとは?基本機能から導入の際の注意点を解説

顧客ニーズの変化に対応するためにCRMを導入する企業が増えています。しかし、一方で「CRMに興味があるもののどのように導入したらいいのか分からない」「自社にどのようなメリットがあるのか分からない」といった声も耳にします。そこで、CRMの機能や導入の際の注意点を解説します。

CRMとは?

企業の営業部門で注目される「CRM」について解説します。

CRMとは「Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)」の略です。日本語では「顧客関係管理」と訳します。概念としてのCRMは、顧客との関係性に着目しながら顧客管理し、長期的に高い利益を生み出す企業体質にするための経営手法です。一般的には、顧客管理を効率的に行うツールやシステムのことを指しています。

CRMが持つさまざまな機能

企業によってツールの目的は多岐にわたり、さまざまな機能があります。CRMが持つ主な機能を紹介します。

  • 顧客情報管理

顧客の基本的な情報に加え、取引履歴、商談の内容やクレームの対応などの履歴情報を管理する機能です。顧客を属性別に分類できます。

  • 案件管理

営業案件の進捗を可視化できます。担当が変更になった場合も営業訪問履歴などの確認ができるため、スムーズな引き継ぎが可能です。

  • メール配信機能

単発のメールやメールマガジンなどを配信できる機能です。メールの開封率やクリック率などの検証ができ、顧客に対して情報発信によるアプローチの精度を高められます。

  • キャンペーン管理

設定した条件に当てはまる顧客に対し、クーポン配布、DM配信などさまざまなキャンペーン施策を行えます。

  • 売上予測

顧客情報をもとにした分析により売上予測を立てられます。

  • モバイル連携

スマホやタブレットなどとモバイル連携でき、営業担当者が外出先でも対応できます。

SFAとCRMの機能

CRMとSFAの違いとは?

CRMとよく似たツールとして挙げられる「SFA」との違いを解説します。

SFAとは「Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)」の略です。日本語では「営業支援システム」といいます。営業担当者を支援するためのツールで、企業全体での営業活動の業務効率化や売上向上を目的として導入している企業もあります。

CRMとSFAは共通している機能もあり、いずれも営業部門で導入されるケースが多いです。CRMは顧客関係管理に、SFAは営業支援に特化したシステムです。顧客との関係維持・向上のプロセスではCRM、見込み客との商談開始から購買・成約までのプロセスではSFAというように、使い分けている企業もあります。また、CRMとSFAの機能を一元化したツールもあります。

世界と日本で導入実績が多いツールはSalesforceで、これはクラウドベースのCRM・SFAサービスです。「Sales Cloud」と「Service Cloud」が代表的なツールです。

SFAについて詳しく知りたい方はこちら。

リンク:「SFAとは?CRMやMAとの違いとは?活用方法や注意点など導入時のポイントを解説」

CRMが持つメリット

CRMシステム導入のメリットを紹介します。

  • 顧客満足度の向上

CRMを導入すると顧客情報が蓄積し、既存顧客の傾向が把握しやすくなります。顧客のニーズに沿った適切なアプローチができることで、顧客満足度の向上が期待できます。

  • 成約率の向上

商談のプロセスを含めて顧客の記録、管理、分析ができ、営業メンバーの強み、弱みを分析、改善することで成約率の向上にもつながります。営業ノウハウの蓄積と共有ができることで、チーム全体の業績アップも期待できます。

  • 部門間で情報共有できる

CRMに入力された情報はリアルタイムで部門間での共有ができます。部門間の連絡時間を短縮し、各部署で必要なアクションができることで、業務効率化や顧客に対するより良質なサービスの提供が可能です。

CRMのメリットを生かした活用事例

CRMを導入している企業の活用事例を紹介します。

  • 時間外労働の削減

「部署内でのスキルのばらつきによる実績の差」「情報共有のスピードの遅さ」が課題だったある企業の事例です。CRM導入により、営業ノウハウの蓄積と共有によって成果を挙げやすい環境に変化しました。情報共有のスピード化も実現し、時間外労働の削減につながりました。

  • 顧客満足度の向上

ある企業では、CRM導入によりコールセンターと現場間での情報を一元管理できるようになりました。顧客情報を部門全体で共有したことで、顧客に継続的なサポートを提供することができるようなり、顧客満足度の向上とともに、LTV拡大にもつながったという事例です。

CRMツールの選び方

CRMを導入しても、ツールの選び方によってはうまくいかないケースがあります。そこで、ツール選びのポイントをお伝えします。

  • 使いやすいか

社内でシステムが定着するには、「使いやすいツール」であることが条件と言えるでしょう。導入前に無料で試せるといった、お試し期間があるものがおすすめです。

  • 連携ツールが豊富であるか

社内ですでに使っているシステムやツールと連携できるかどうかも重要なポイントです。連携できるツールであることで業務の効率化につながります。

  • 導入サポートがあるか

自社に合ったツールとなるとカスタマイズが必要になることがあります。また、導入してから操作に慣れるまでに時間がかかることもあるため、導入サポートがあると安心できるでしょう。

  • モバイルアプリ版があるか

パソコンだけでなく、モバイルアプリ版があるかどうかも重要なポイントです。外出先においてスマートフォンやタブレットでCRMを活用することができれば、業務効率が上がり成約率向上につながります。

Salesforce導入と運用に伴う注意点

SFAとCRMの機能を一元化したツールがSalesforceの「Sales Cloud」です。導入と運用に伴う注意点をお伝えします。

  • 運用担当者の負担増

新しいシステムを導入する場合、運用担当者はシステムや管理方法など多くのことを学ぶ必要があります。また、社員に対しての説明会や研修の実施などのコストもかかり、運用担当者の業務負担が増えるというデメリットがあります。

  • 便利な機能が多いことが負担につながる

Salesforceには多様な機能があるのが特徴です。しかし、企業によって必要な機能はさまざまです。「機能は多い方が使いやすいだろう」と余分な機能を導入してしまうと、それが入力が必要な機能だった場合には現場の負担になり、正しく入力してもらえなくなるという可能性があります。入力の負担が増えることで本来の業務への負担も増え、モチベーションの低下につながります。

  • 現場の声を聞きすぎることによる弊害

「現場で使いやすいように」とあまりにも現場の声を聞きすぎると、本来の方向性を見失ってしまい、使いづらいシステムになってしまうこともあります。

Salesforce導入にはオフショア開発

Salesforceは優れたCRM、SFAツールである一方、既存のシステムや自社のニーズに合わせるにはカスタマイズが必要です。実際のCRM導入には社内の運用担当者が必要なため、その負担は大きくなります。

高いスキルを持った海外のリソースを活用するオフショア開発では、企業のニーズにカスタマイズした適切なSalesforceの提案が可能です。そして、ツールの定着に向けて、導入・運用までのサポートもできるといった特徴があります。Salesforceを既存のシステムと合わせて有効に活用することで、高品質なソリューションを提供できると言えるでしょう。

そこで、株式会社リッケイでは以下のサービスを提供しています。

  • Sales Cloud

営業支援(SFA)+顧客管理(CRM)のSales Cloudで新規顧客の発掘、案件の早期受注など取引顧客の増大を支援します。

  • Service Cloud

Service Cloudの導入支援サービスを提供します。

  • Lightning Platform

Lightningで顧客のニーズに合ったデジタルエクスペリエンスを短期間で構築します。

  • Marketing Cloud

Salesforce Marketing Cloudの導入支援・活用支援を提供します。

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