September 28, 2023

Salesforce導入成功のための5つのベストプラクティス

Salesforceは、世界中のあらゆる企業で使われているクラウドベースのビジネスアプリケーションです。このプラットフォームは企業と顧客をつなぐ効果的なツールであるのはもちろん、顧客関係管理 (CRM)やセールスオートメーション、売上拡大において革新的な役割を果たしています。
一方で、使い方がわからないといった機能面での不安を抱える企業も多く、また導入にあたっての注意点もあります。

そこでこの記事では、Salesforce導入成功のために必要な5つのベストプラクティスについて詳しく解説します。適切な計画のもとでSalesforceを効果的に導入し、ビジネスプロセスを最適化するためのポイントを押さえましょう。

※Salesforce導入のメリットとデメリット、その機能を使いこなしてビジネスの成長につなげるヒントについてはこちらの記事をご覧ください。

Salesforce導入成功のためのベストプラクティスとは

1. ビジョンとゴールの明確化

Salesforceの導入にあたっては予算や技術面にフォーカスしがちですが、適用する範囲や導入計画はもちろん「組織全体でそのビジョンとゴールを明確化し、共有すること」が大切です。

  • 何のためにSalesforceを導入するのか
  • それによって何を目指し、何がもたらされるのか
  • 組織、または各部署の何をどう成長させるのか

など、ツールを導入するだけでなく、それによって目指す地点を明確にします。

加えて、明確化したビジョンを経営層から現場レベルまでで共有することも大切です。
明確な数値を盛り込んだり、各部署ごとに立てた目標を部署横断的に可視化してみたりするのもよいでしょう。

2. チームトレーニングと教育

Salesforceは、ただ導入すれば自動的に売り上げが向上するものではありません。

カスタマーサクセスであれば蓄積されたデータをどのように効率的に使いこなすか、あるいは営業であれば提案内容をまとめる時間の短縮、商談や契約成立につなげるために活用できる機能はどれか、その見極めが大切です。しかし、一人ひとりがこれらすべてを自分で行うのは難しいこともあります。

SalesforceにはEnablementなど、人材育成や担当者の生産性を向上させる学習プログラムがあります。Rikkeiでも、Salesforce SIパートナーとして各種コンサルティングを提供しています。

これらのマテリアルやオンラインサポートを最大限活用することで、組織内でのノウハウや顧客対応の中で蓄積されたナレッジの共有ができるようになります。

しかし重要なのは、あくまでも「組織が主体となってその特性を理解し、管理者や従業員のトレーニングに積極的に取り組むこと」です。まずはツールが持つ特徴を理解し、その上でユーザーガイドラインを作成したり、各種リソースを活用したりして、各メンバーがツールを使いこなせるようサポートしましょう。

3. カスタマイズと設定

ツールを活用するといっても、Salesforceにはダッシュボードや顧客情報管理機能といったデフォルトで活用できる機能から、カスタマイズ可能な拡張機能まで、多数の選択肢があります。そのため、すべてに対して設定、入力を行っていると入力作業の手間の方が上回り、かえって作業が非効率になる…などの状況に直面しかねません。
そこで重要となるのが、カスタマイズと設定です。ポイントは、導入初期の段階で特に必要とする部分のみをカスタマイズすることです。その後、カスタムオブジェクトやワークフロー、プロセスビルダー、Apexコードなどを活用して、要件を満たせるカスタマイズ範囲を検討、拡張しましょう。

ただし、この機能は保守の対象外となることもあります、そのため、カスタマイズの際には外部のコンサルティングなどのサポートを得ながら検討、実行することをおすすめします。

4. データマイグレーションとクリーンアップ

要件に基づいた設定が実装できたら、次に大切なのがデータマイグレーションとクリーンアップです。ビジネスの現状分析をするにしても、今後の予測を立てるにしても、分析元となるローデータにノイズとなる要因が入っていると結果が大きく歪められたり、異なるものになってしまったりする可能性があります。Salesforceでは、データローダを使うことでデータを一括でインポートまたはエクスポートすることができます。このビルトインの機能では、他のシステムとも統合しやすい形でデータをロードしたり、連携したりすることが可能です。

さらに一歩進んだ例として、Shield Platform Encryptionでは、暗号化やバリデーションルールの設定、フィールド値の選択肢の各種設定などを通じたデータの標準化が可能です。
こちらも重要なのは「カスタマイズと設定同様、各用語を正しく理解した上で適切なデータ処理を行うこと」です。これにより高品質で一貫性のあるデータを活用できるようになります。

5. サポートとモニタリング

システムの運用ができるようになったら、それを保守しつつ改善していくことが求められます。Salesforceでは、リアルタイムイベントモニタリング機能によってイベント発生をモニタリングすることができます。誰が、いつどこで、何のデータにアクセスしたのか、暗号化やトランザクションに関連するアクティビティがどこで実行されたか、脅威の検知なども含めて確認することができます。

ただ、これらを実行するにあたっても各組織でイベントデータの保管方法や、しきい値の設定などを行う必要があります。そのため、この5つ目のポイントには「ツールやシステムをできるだけ安全に運用する」というセキュリティ的な観点も含まれます。

システムを正しく、安全に活用するという意識を各ユーザーが持つことで、ビジネスとデータはセキュアに保たれます。

まとめ

ここでご紹介した5つのベストプラクティスは、明日から心掛けることができるものもあれば、専門知識に基づいた対応が必要なものもあります。

Rikkeiでは、Salesforce導入初期段階の要件定義から設定、本番環境移行後のサポートはもちろん、これらの複雑なアクションにも対応したサービスを展開しています。組織内にデータアナリストやセキュリティアナリストがいない、専門用語の理解が難しいといった課題にも対応し、ワンストップでスムーズな運用支援を行っています。
成功するSalesforce導入ガイドブックでは、よくある課題や導入・開発支援の具体的な手順など、さらなる詳細をご覧いただけます。

Salesforceの導入・運用に関してご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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March 25, 2024

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February 8, 2024

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近年、サブスクリプションモデルの移行により、これまで以上にカスタマーサポート業務の重要性が上がっています。本記事では、カスタマーサポート業務のよくある課題を紹介したうえで、カスタマーサポート業務を効率化する1つの手段としてSalesforceの「Service Cloud」をご紹介します。  目次 カスタマーサポート業務が重要視される理由 近年、企業は、商品やサービスの提供方法を売り切りモデルからサブスクリプションモデルへとシフトしています。サブスクリプションモデルでは、既存顧客をにいかに満足させ、長期的な関係を築いていけるかが肝であり、それが企業の収益にも直結します。 一貫した高品質なサポートを提供できることがビジネスの成功には欠かせず、そのような背景からカスタマーサポート業務が重要視されるようになりました。  カスタマーサポートのよくある課題 その反面、カスタマーサポート業務がいかに重要であるかを理解していても、人手不足や効率化を図ることができず、顧客体験を損ねてしまい、顧客離れに繋がっている企業も多くあります。ここでは、カスタマーサポート業務のよくある課題を具体的に見ていきます。 ①カスタマーサポート業務が属人化されている 業務の属人化はあらゆる部署であげられる課題です。カスタマーサポート業務においては、特定の顧客を担当するスタッフだけがその顧客情報を把握してしまっている状況が想定されます。 その結果、そのスタッフが不在であったり退職したりした時に、他のスタッフに顧客対応履歴や過去の問い合わせ内容、ニーズが共有されないことが原因で一貫性のあるサポートを提供できず、顧客満足度が低下してしまうというケースがあります。  ②複数チャネルに対応しなければならない インターネットの発達により、カスタマーサポートチームは、電話、メール、ソーシャルメディア、問い合わせフォームなど、あらゆるコミュニケーションチャネルからの問い合わせに対応しなければなりません。 チャネルが増えると、各チャネルの情報を共有したり管理したりする必要があり、複雑で労力もかかります。複雑性が高いがゆえに、顧客への対応が遅れたり、見落としたりしたことによって顧客満足度が低下してしまうケースも考えられます。  ③顧客が欲しい情報にたどり着けない 顧客が自社のサービスや商品を利用する中で、わからない点やトラブルにあった際に、サービスのFAQページなどが充実していないと、サポートチームへ問い合わせすることになります。 FAQが不十分であると、サポートチームは限りあるリソースを基本的な問い合わせなどにも割かなければならなくなってしまいます。その結果、顧客の問い合わせ処理時間が増え、他のサポート業務の品質が落ちてしまうことが懸念されます。  ④顧客対応データが活用されていない 顧客サポートをする中で得たフィードバックやその過程は、より良いサービスを提供するための重要なデータです。しかし、これらのデータを収集・分析し、整理し、共有できる状態にする必要があります。 一方で、専門知識が不足していたり、適切なツールを活用したりできなければ、これらの作業は大変労力がかかります。そのことから、データの収集や活用になかなか取り掛かれていない企業もあるのが現状です。  Service Cloudとは Service Cloudは、米セールスフォース社が提供するカスタマーサポート業務を効率化し、顧客満足度を向上させるためのプラットフォームです。  Service Cloudは、顧客の問い合わせ内容や過去の対応履歴を一元的に管理する機能や多チャネル対応機能、データ分析機能、ノウハウ共有機能、自動化機能、モバイル対応など、サポート業務を効率化し、顧客にパーソナライズされたサービスを提供するための機能が豊富に提供されています。 また、Salesforceは柔軟にツールのカスタマイズができるため、必要な機能を事業用途や目的に応じて追加・拡張することで、業務に適したアプリケーションをスピーディーに構築・活用できます。  【関連記事】 Salesforce Service Cloudとは?特徴や機能、Sales Cloud との違いなどを解説  Service Cloudの導入でカスタマーサポートはどう変わるのか ここでは、Service Cloudが上述した課題をなぜどのように解決できるのかを解説します。  ①顧客情報の一元管理 業務の属人化は、Salesforce Service Cloudの、各部署が抱えている顧客に関する情報を一元的に管理し、全スタッフがアクセスできるようにする「Customer 360」機能によって解決することができます。 これにより、担当者が不在でも他のスタッフがスムーズに対応し、顧客体験の一貫性を保つことができます。 さらに、個々の顧客に関する全情報が共有されるため、一人のスタッフに依存することなく、常に高品質で一貫したサービスを提供することが可能になります。  ②多チャネルへの対応 Salesforce Service Cloudの「オムニチャネル」機能を利用することで、多チャネルからの問い合わせに効率よく対応することが可能になります。 この機能により、電話、メール、ソーシャルメディア、チャットなど、様々なコミュニケーションチャネルからの問い合わせを一元管理し、適切なサポートスタッフに自動的に割り当てることが可能です。 これにより、各チャネル間で情報が共有され、複数のチャネルをまたがる顧客の問い合わせに迅速かつ効果的に対応でき、顧客満足度の向上につなげることができます。  ③顧客が自立して疑問を解決 Salesforce Service Cloudの「セルフサービスポータル」 機能を活用することで、顧客が自身の問題に関連する情報やソリューションを検索し、解決することができます。 […]

December 26, 2023

Einstein 1 Platformとは?特徴や機能、作れるアプリ例

目まぐるしく変化するAI時代において、システム開発のスピードと人材の確保はますます重要視されるようになりました。そのような背景からローコード・ノーコード開発が注目されるようになりました。  Einstein 1 Platformは、Salesforceが提供するローコード開発ツールです。本記事では、Einstein 1 Platformの概要や特徴、機能、実際に作れるアプリ例をわかりやすくご紹介します。  Einstein 1 Platformとは? Einstein 1 Platformとは、Salesforceが提供する業務アプリケーションを簡単に構築できるクラウドベースのローコード開発プラットフォームです。  Einstein 1 Platformはあらゆるビジネスプロセスを連携させて、一貫した顧客体験の提供を実現するのに役立ちます。また、独自開発AI「Einstein」が搭載されており、Salesforce Data Cloudなどで外部システムやIoTデバイスデータと統合することで、大規模処理や予測機能、生成機能なども利用することができます。  Einstein 1 Platformのメリットは、最小限のコーディングで誰でも業務アプリを構築できる点ですが、コーディングを加えることでより高度なシステムを開発することも可能です。また、あらゆるデバイス、モバイル対応のアプリも構築することができます。  【関連記事】Salesforceを導入すると何ができる?自社に合わせて使うためには  ローコード・ノーコード開発が注目を集める背景 上述したようにEinstein 1 Platformは、Salesforceのローコード開発ツールですが、そもそもローコードとは何でしょうか。そのメリットや注目されている背景についてご紹介します。  ローコード/ノーコードとは? ローコードとは、高度なコーディング技術を持たない人でもあらかじめ用意されている部品を組み合わせることでシステムを構築する開発方法のことです。ノーコードは、ローコードよりもさらにコードを記述する作業が減り、誰でも簡単にテンプレートや部品をドラッグ&ドロップによって組み合わせてシステムを構築できる開発方法のことです。  ローコード/ノーコード開発はDXを加速させる DX(デジタルトランスフォーメーション)の主要な課題は、システム開発のスピードと人材確保にあります。これに対応するために、高度なITスキルを必要とせずにアプリケーションを迅速に構築できる「ローコード/ノーコード開発」が注目されているわけです。この手法は開発速度を上げ、IT部門以外の人材も開発に参加させることができます。Gartnerは、2024年までにアプリ開発全体の65%以上をローコード開発が占めると予想しており、システム全体の品質向上、人材不足の解消に寄与し、企業のDXを加速させると期待されています。  【関連記事】ローコード開発とはIT人材不足解消の切り札として注目される新しい手法  Einstein 1 Platformの特徴とメリット 誰でも簡単に素早くアプリが開発できる 上述した通り、Einstein 1 Platformは、業務アプリをローコードで開発できるプラットフォームです。ローコードであるため、あらかじめ用意されているパーツをドラッグ&ドロップするだけでアプリケーションを構築することが可能です。コードをあまり記述する必要がないため、開発に要する時間を大幅に短縮することが可能です。また、コーディングできる場合は、より複雑なシステムを構築することも可能です。さらに、モバイルにも対応したアプリケーションを開発することもできます。  導入コストが低い Einstein 1 Platformは、Salesforce製品の中ではライセンス費用が低く、営業、サービス、マーケティングの機能を拡張できるStarterプランであれば、1か月1ユーザーあたり3,000円で導入することができます。他にも、あらゆる部門のビジネスプロセスに対応したPlatform Plusプランも提供されており、こちらは1か月1ユーザーあたり12,000円で導入することができます。  そのほか、細かい部分で仕様が異なるので、詳細は公式サイトを確認してください。  各種エディションと料金|Salesforce Platform  開発から運用・管理までできる Einstein 1 Platformを導入することで、アプリケーションの開発からデプロイ、運用までを1つのプラットフォーム上で行うことができます。また、Einstein 1 Platformは、クラウドサービスであり、インフラストラクチャの構築・運用・保守はSalesforce側が担当するため、IT担当者はこれらの作業から解放され、アプリケーションの開発に専念することができるようになります。  信頼できるAIが搭載されている Einstein 1 Platformには、AIが搭載されており、企業は連携されたData […]

December 26, 2023

【2024年最新版】Salesforce製品一覧 

Salesforceは、世界中の企業で導入されているシェアNo.1のCRMプラットフォームですが、その製品は多岐にわたるため、しばし困惑してしまったという方も少なくないのではないでしょうか。本記事では、最新のSalesforce製品一覧、企業が導入するメリットや導入をおすすめする企業についてご紹介します。  Salesforce製品一覧 1. Customer 360 SalesforceのCustomer 360とは、企業が顧客に関するデータを網羅的に(360度)把握し、顧客体験を向上させるための、営業、マーケティング、カスタマーサービス、ITなど、すべてのアプリケーションと機能が統合されたプラットフォームです。企業はCustomer 360を活用することで、各部門で記録された顧客情報を一か所で管理できるようになります。さらに、データ分析、AIの力を借りることで、サービスの自動化、カスタマイズを実現することができます。  2. Einstein Salesforce Einsteinは、Salesforceプラットフォーム上に統合されたAIソリューションです。企業は Einsteinを活用することで、顧客データに基づいた信頼性のあるコンテンツを生成し、業務プロセスを自動化することができます。また、Einsteinは、カスタマーサービス、セールス、マーケティング、コマースなど、様々な部門に対応した対話型AIアシスタントを提供します。さらに、企業がAIを活用する際に一般的に懸念される安全性、倫理的使用、データ保護にも配慮されているため、ビジネスにAIを思う存分活用することが可能です。  3. Sales Cloud Sales Cloudは、営業活動の効率化および生産性の向上を支援するシステムです。このプラットフォームは、顧客データを活用し、販売スピードの加速、インサイトの提供、営業プロセスの最適化を実現します。企業はSales Cloudを導入することで、営業チームの生産性向上、売上予測の精度を高めることができます。また、パートナーリレーションシップ管理や収益の最適化など、多様な機能を利用できます。  2024年新機能: ・関連リストでのクイックアクション:取引先管理画面からページ遷移することなく効率よく複数の取引先のステータスを更新できるようになります。 ・ダッシュボード所有権の移行:ダッシュボードの管理者が移動になった際にダッシュボードの所有権を新しい管理者にそのまま移行できるようになります。 ・Activity 360 レポート:Salesforce上のデータとEinstein活動キャプチャのデータを合わせて可視化することがでいるようになります。 ・パイプラインの関与メンバー把握:営業リーダーや営業担当者が各商談に外部および内部の誰が関与しているのかを把握できるようになります。 ・ToDoリストパネルにおける機能の追加:Chrome拡張機能のToDoリストを通じて、ToDoの絞り込み、並び替え、タグ付けが可能になり、営業業務の効率化および抜け漏れ防止につながります。 ・権限セットの割り当てレポート:だれがどの権限セットを割り当てられているのかを一目で確認でき、ユーザーのアクセス権の把握が容易になります。  4. Service Cloud Service Cloudは、SalesforceのAIを活用したカスタマーサービスソリューションです。このプラットフォームは、コンタクトセンターからフィールドサービスまで、あらゆる種類のサービスを改善し、顧客満足度を高めることが可能です。サービスチームは、信頼性の高いAIを使用してパーソナライズされたサポートを提供し、コスト削減と生産性の向上を図ることができます。例えば、Einsteinボットを活用することで、顧客からのよくある質問に全自動かつ迅速に対応することを可能にします。  2024年新機能: ・Amazon Connect音声通話の聞き取り:オムニスーパーバイザー画面からスーパーバイザーがオペレーターとお客様とのやりとりをモニタリングできるようになります。新人がしっかりとお客様と対話できているのかを確認するためなどにも使える機能です。 ・ウォールボード(正式リリース):コールセンターの運用状況をリアルタイムで把握できるようになり、コールセンター全体の生産性向上につながります。 5. Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot) Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)は、Salesforceのマーケティング自動化(MA)プラットフォームです。企業はMarketing Cloudを活用することで、顧客データに基づいて、パーソナライズされたマーケティングキャンペーンを実行することができます。その主な機能としては、ウェブサイトの訪問者追跡、利用者の行動に基づくスコア付け、潜在顧客の評価、メールキャンペーンの策定・テスト、問い合わせフォームやランディングページの設計、成果の分析レポート作成があります。さらに、AI駆動の分析により、効果的な顧客エンゲージメントを行うための洞察を提供し、ROIを向上させます。  2024年新機能: ・アセット表示のドメイン制限:フォームやランディングページのiframe利用を特定のドメインのみに制限することで不正利用を防ぐことができます。 ・アセットのコピー:マーケティングアセットのビジネスユニット間でのコピーやサンドボックスから本番ビジネスユニットへのコピーができるようになります。 ・Content Creation:Einsteinの生成機能により件名や本文が生成できるようになります。記事執筆時点では英語版のみの提供となっています。 ・Google Analytics 4インテグレーション:Google AnalyticsのデータをJourney Builderに素早く接続し、モバイルとWebのコンバージョンを追跡できるようになります。  6. Commerce Cloud Salesforce Commerce Cloud(SFCC)は、様々な商取引を統合するクラウドベースのEコマースプラットフォームです。B2CやB2Bなど、需要に応じたコマースプラットフォームを提供し、注文処理からマーケティングまでの一連のサービスを利用できます。このプラットフォームは、ECサイト開発に必要な機能を全て備えており、製品管理、マーケティングツール、顧客セグメント化、AIによる顧客体験のパーソナライズなど多岐にわたります。このプラットフォームは、迅速なブランド立ち上げから成長の加速に至るまで、企業のデジタルコマース戦略をサポートします。  7. Data Cloud Data […]

November 1, 2023

Salesforceの活用をおすすめしたい企業と活用事例をご紹介

Salesforceは世界中で導入、活用されているクラウドベースの顧客関係管理プラットフォームです。顧客情報の管理はもちろん、営業活動の自動化やマーケティングキャンペーンの実行および分析、顧客エンゲージメントの向上など、多くのビジネスプロセスを効率的に実行できるツールを提供しています。 ここでは、Salesforceの活用をおすすめしたい企業と、株式会社リッケイがサポートした実際の活用事例をあわせてご紹介します。 Salesforceの活用をおすすめする企業①:顧客データを多く保有している企業 顧客データを多く保有する企業では、クラウド上でソフトウェアを使用するSaaSの選択肢は限られてしまうのではないか…と不安の声もあるのが現状です。システムで定められたデータの保存件数や処理件数の上限よりも、顧客データの量の方が大きくなってしまう場合があるためです。 また、このような企業にとって、Excelでのデータ処理も現実的な手段とはいえません。一方で、オリジナルのシステムを開発した場合、多額の初期費用を要します。 しかしSalesforceを活用すれば、大量のデータの保存や処理が簡単にできます。「オリジナルのシステムを開発するしかない」と考えていた企業でも、通信回線さえしっかり整備できればSaaSを活用でき、初期費用を大きく抑えることができます。 Salesforceの活用をおすすめする企業②:規模の大きな企業 Salesforceは、比較的規模の大きい企業ではより活用のチャンスが見込まれます。中小企業の場合でも、以下の条件に合致しているかを確認してみてください。 部署横断的な業務プロセスや込み入ったワークフローを持っており、それを効率的に管理する必要がある場合などはSalesforceの導入・活用が向いているといえます。Salesforceはカスタマイズ可能なプラットフォームであるため、複雑な業務プロセスを持つ場合でも適応しやすいという特徴があります。 さまざまな部門やチームがあり、部門間でのコラボレーションが重要な場合も、Salesforceが情報の共有や連携強化に役立ちます。従業員間で統一したツールを活用することで、組織全体の一体感も醸成されます。 多くの顧客データやビジネスデータを扱っていると、データの効率的な管理と活用が求められます。Salesforceはそのような場面でも、データの一元管理と分析を支援し、意思決定の基盤となる情報を提供します。 まとめると、Salesforceはセールスおよびマーケティング施策を実行したい場合やカスタマーエクスペリエンスを向上させたい場合はもちろん、大量のデータを扱う企業や、得られたデータに基づいたインサイトを活用したい企業に活用のチャンスがあるといえます。さらに、規模が大きく部署横断的なビジネスや取り組みを成功させたい企業にも適しているといえます。 ここからは、株式会社リッケイがサポートしているSalesforceの活用事例をご紹介します。 ①インターネットサービス提供会社における活用事例 ②大手保険会社における活用事例 これらの事例からもわかるように、Salesforceにはさまざまな機能があり、それらを活用することでプロセスの合理化やカスタマーケアの強化、さらには業務効率の改善や顧客からの信頼獲得など、ビジネスを次のステージにつなげることが可能になります、 株式会社リッケイでは、Salesforceの導入から既存のシステムとの連携、コミュニケーションの円滑化や業務のトランスフォーメーションをサポートしています。ツールの活用や、データやインサイトに基づく業務改善を目指している組織のIT担当の方、何から始めればよいかわからないという方も、まずは気軽にお問い合わせください。

September 6, 2023

「The Model」(ザ・モデル)とは?セールスフォースの営業プロセスモデルの魅力に迫る(後半)

前回の記事では、The Model の特徴やそれらがもたらすメリットについてご紹介しました。ここで改めておさらいすると、The Model は見込み顧客の獲得、既存顧客の定着率の向上など、営業活動の改善を通して顧客体験を向上し、自社ビジネスをもさらに成長させるプロセスモデルのことです。今回の記事では、前回ご紹介したThe Model の特徴や魅力、メリットを踏まえた上で、The Model 型営業組織を成功させるためのポイントや役立つツール、大切にしたい考え方についてご紹介します。 4. The Model 型営業組織を成功させるためのポイント ここからは、企業が陥りやすいシチュエーションや直面しがちな課題とともに、ビジネスを成功に導くための鍵となる 3 つのポイントをご紹介します。 The Model を運用し、顧客体験をさらに向上させる上で欠かせないポイントを、ツールとあわせて見ていきましょう。 その 1: The Model 導入の目的を再確認する。 The Model の導入を検討する上で欠かせないのが「目的の再確認」です。何が問題で、何をどのようにして変える必要があるのか、それらを通してどのような成果を上げたいのか、導入の目的を明らかにしましょう。また、導入するだけではなく、導入後のオペレーションについてもシミュレーションする必要があります。 各メンバー、各部署がどのように目標達成を目指して行動するか、PDCA をどのように回していくのか、運用体制も明確にイメージしておく必要があります。 その 2: 各部門で KPI を確認するだけでなく「共有」する。 KPI は単に部署内で設定する目標ではありません。組織、企業において関わる全員が見えるようにしておくのが理想です。そこで欠かせないのが「情報共有の体制とプロセス」です。 目標達成率といった定期的な検証はもちろんのこと、連携の度合いやコミュニケーション不足に陥っていないかどうかなど、目に見えないコミュニケーションについても定期的に確認しましょう。これにより、情報を共有するというカルチャーも生まれ、チーム形成をする上でもプラスの効果があるといえます。 その 3: データとツールを有効活用する。 ここまで、The Model を導入、運用する上で欠かせない概念をご紹介してきました。しかし、プロセスモデルの運用や数値ばかりに気を取られては、本来目指すべき「顧客体験の向上」は実現できません。何が問題で、何を変える必要があり、何を目指すべきか、これらを分析する上で重要になるのが「データとツールの有効活用」です。 5. データとツールを意思決定に活かす The Model 型営業組織を成功させるためには、概念の浸透と実践に加えて「データとツールの有効活用」がカギとなります。MA(マーケティング オートメーション)や SFA(営業支援)、CRM(顧客関係管理)などのツールでは、あらかじめ設定した内容に基づいて自動集計や分析を行ってくれます。これにより業務の効率化ができるだけでなく、ログなどを明確に管理できることによる数値管理の向上が可能になります。 以下は、MA と SFA、CRM それぞれの役割と流れを図で示したものです。 これらのツールを活用することでシームレスな情報共有が実現します。 […]