26/12/2023

3 minutes

【2024年最新版】Salesforce製品一覧 

Salesforceは、世界中の企業で導入されているシェアNo.1のCRMプラットフォームですが、その製品は多岐にわたるため、しばし困惑してしまったという方も少なくないのではないでしょうか。本記事では、最新のSalesforce製品一覧、企業が導入するメリットや導入をおすすめする企業についてご紹介します。  Salesforce製品一覧 1. Customer 360 SalesforceのCustomer 360とは、企業が顧客に関するデータを網羅的に(360度)把握し、顧客体験を向上させるための、営業、マーケティング、カスタマーサービス、ITなど、すべてのアプリケーションと機能が統合されたプラットフォームです。企業はCustomer 360を活用することで、各部門で記録された顧客情報を一か所で管理できるようになります。さらに、データ分析、AIの力を借りることで、サービスの自動化、カスタマイズを実現することができます。  2. Einstein Salesforce Einsteinは、Salesforceプラットフォーム上に統合されたAIソリューションです。企業は Einsteinを活用することで、顧客データに基づいた信頼性のあるコンテンツを生成し、業務プロセスを自動化することができます。また、Einsteinは、カスタマーサービス、セールス、マーケティング、コマースなど、様々な部門に対応した対話型AIアシスタントを提供します。さらに、企業がAIを活用する際に一般的に懸念される安全性、倫理的使用、データ保護にも配慮されているため、ビジネスにAIを思う存分活用することが可能です。  3. Sales Cloud Sales Cloudは、営業活動の効率化および生産性の向上を支援するシステムです。このプラットフォームは、顧客データを活用し、販売スピードの加速、インサイトの提供、営業プロセスの最適化を実現します。企業はSales Cloudを導入することで、営業チームの生産性向上、売上予測の精度を高めることができます。また、パートナーリレーションシップ管理や収益の最適化など、多様な機能を利用できます。  2024年新機能: ・関連リストでのクイックアクション:取引先管理画面からページ遷移することなく効率よく複数の取引先のステータスを更新できるようになります。 ・ダッシュボード所有権の移行:ダッシュボードの管理者が移動になった際にダッシュボードの所有権を新しい管理者にそのまま移行できるようになります。 ・Activity 360 レポート:Salesforce上のデータとEinstein活動キャプチャのデータを合わせて可視化することがでいるようになります。 ・パイプラインの関与メンバー把握:営業リーダーや営業担当者が各商談に外部および内部の誰が関与しているのかを把握できるようになります。 ・ToDoリストパネルにおける機能の追加:Chrome拡張機能のToDoリストを通じて、ToDoの絞り込み、並び替え、タグ付けが可能になり、営業業務の効率化および抜け漏れ防止につながります。 ・権限セットの割り当てレポート:だれがどの権限セットを割り当てられているのかを一目で確認でき、ユーザーのアクセス権の把握が容易になります。  4. Service Cloud Service Cloudは、SalesforceのAIを活用したカスタマーサービスソリューションです。このプラットフォームは、コンタクトセンターからフィールドサービスまで、あらゆる種類のサービスを改善し、顧客満足度を高めることが可能です。サービスチームは、信頼性の高いAIを使用してパーソナライズされたサポートを提供し、コスト削減と生産性の向上を図ることができます。例えば、Einsteinボットを活用することで、顧客からのよくある質問に全自動かつ迅速に対応することを可能にします。  2024年新機能: ・Amazon Connect音声通話の聞き取り:オムニスーパーバイザー画面からスーパーバイザーがオペレーターとお客様とのやりとりをモニタリングできるようになります。新人がしっかりとお客様と対話できているのかを確認するためなどにも使える機能です。 ・ウォールボード(正式リリース):コールセンターの運用状況をリアルタイムで把握できるようになり、コールセンター全体の生産性向上につながります。 5. Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot) Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)は、Salesforceのマーケティング自動化(MA)プラットフォームです。企業はMarketing Cloudを活用することで、顧客データに基づいて、パーソナライズされたマーケティングキャンペーンを実行することができます。その主な機能としては、ウェブサイトの訪問者追跡、利用者の行動に基づくスコア付け、潜在顧客の評価、メールキャンペーンの策定・テスト、問い合わせフォームやランディングページの設計、成果の分析レポート作成があります。さらに、AI駆動の分析により、効果的な顧客エンゲージメントを行うための洞察を提供し、ROIを向上させます。  2024年新機能: ・アセット表示のドメイン制限:フォームやランディングページのiframe利用を特定のドメインのみに制限することで不正利用を防ぐことができます。 ・アセットのコピー:マーケティングアセットのビジネスユニット間でのコピーやサンドボックスから本番ビジネスユニットへのコピーができるようになります。 ・Content Creation:Einsteinの生成機能により件名や本文が生成できるようになります。記事執筆時点では英語版のみの提供となっています。 ・Google Analytics 4インテグレーション:Google AnalyticsのデータをJourney Builderに素早く接続し、モバイルとWebのコンバージョンを追跡できるようになります。  6. Commerce Cloud Salesforce Commerce Cloud(SFCC)は、様々な商取引を統合するクラウドベースのEコマースプラットフォームです。B2CやB2Bなど、需要に応じたコマースプラットフォームを提供し、注文処理からマーケティングまでの一連のサービスを利用できます。このプラットフォームは、ECサイト開発に必要な機能を全て備えており、製品管理、マーケティングツール、顧客セグメント化、AIによる顧客体験のパーソナライズなど多岐にわたります。このプラットフォームは、迅速なブランド立ち上げから成長の加速に至るまで、企業のデジタルコマース戦略をサポートします。  7. Data Cloud Data […]

20/12/2023

3 minutes

Salesforce CRM Analytics: ビジネス成果向上のための強力な分析ツール

Salesforce CRM Analyticsは、AIを活用してビジネスの機会を予測し、それらを優先順位付けして最適なタイミングで確実に掴む手段を提供する革新的なツールです。 この記事では、CRM Analyticsの重要性、機能、およびビジネスへの利点に焦点を当てるとともに、ビジネスの成果向上に向けた効果的な戦略を構築するための基本的な分析方法についてもわかりやすく解説します。 CRM Analyticsとは? CRM Analyticsは、Salesforceが提供する、AIを搭載した高度な分析プラットフォームです。このツールは、Salesforceと直接連携しており、企業が蓄積した様々なデータを利用して、現在および過去の経緯に基づく分析を行うだけでなく、未来の結果を予測することができます。 この分析プラットフォームは、ビジネスにおいて非常に役立つ機能を提供しています。例えば、過去の取引履歴や顧客の相互作用などから学習し、将来のトレンドや成果を予測することが可能です。これにより、企業は将来の動向をより正確に把握し、戦略的な意思決定を行う手助けを受けることができます。 また、CRM Analyticsはビジネスの次なるステップや行動を考えるのにも寄与します。得られた予測結果をもとに、効果的なマーケティング戦略の立案や販売戦略の最適化など、具体的な行動計画を策定することができます。これにより、企業は市場での競争力を向上させ、成果を最大化するための手段を手に入れることができるでしょう。 CRM Analyticsの主な機能は? CRM Analyticsは、ビジネスにおいて非常に便利なセルフサービスのアプリケーションです。このツールを使うことで、膨大なデータから大切な情報を効率的に引き出すことができ、データを調査する過程で新たな洞察が得られることもあります。ビジネスの現状をすばやく視覚化し、将来の数か月にわたる展望も手に入れることができます。さらに、CRM Analyticsには以下の特徴があります。 チャンスの自動検出 CRM AnalyticsにはAIが搭載されており、ユーザーが抱える問題に対するシンプルな回答を提供します。問題の経緯を理由を示し、その後の流れを予測することで、ユーザーが次にとるべきアクションを的確に提示します。これにより、ビジネスの機会を逃さずに活かすことができます。 情報共有 Salesforceが提供するコミュニケーション機能のChatterやダッシュボードを活用することで、情報の円滑な共有が実現されます。この機能により、チーム全体が迅速に適切な情報を共有し、迅速かつ効果的な行動に移ることができます。 コードレスなAIモデル作成 サードパーティから提供されるアプリやテンプレートを活用すれば、AIモデルやダッシュボードを作成する際にコーディングが不要です。これにより、ビジネスの専門知識がなくても、手軽に高度なデータ解析が行えます。 CRM Analyticsを利用するメリット CRM Analysticsを利用するメリットは、複数ありますが、いくつかの代表的なメリットをここでピックアップしてみました。 顧客理解の向上 顧客データを分析して、優れた顧客理解を提供します。これにより、顧客の好みや行動を把握しやすくなり、効果的なマーケティング戦略を展開できます。 セグメンテーションとターゲティング 顧客データの分析を通じて、クロスセルやアップセルの機会を見つけ出せます。これにより、既存の顧客から追加の収益を生み出し、総合的な売上を向上させることが期待できます。 予測分析のを可能にする CRM Analyticsは将来のトレンドや需要を予測する手助けとなります。これにより、需要予測に基づいた在庫管理や生産計画が可能で、ビジネスプロセスの効率が向上します。 売り上げの向上 顧客データの分析を通じて、クロスセルやアップセルの機会を見つけ出せます。これにより、既存の顧客から追加の収益を生み出し、総合的な売上を向上させることが期待できます。 顧客満足度の向上 顧客のフィードバックや行動データを分析することで、製品やサービスの改善点を理解し、顧客満足度を向上させる施策を実施できます。 効果的なコミュニケーション CRM Analyticsを活用することで、顧客に対して適切なタイミングで適切な情報を提供できるようになります。これにより、パーソナライズされたコミュニケーションが可能になります。 CRM Analyticsの他サービスの比較 ここからは、CRM Analyticsと他のサービスを比較してみましょう。 CRM AnalyticsとTableau CRMの違いは? Salesforce社の新しい分析ツールである「CRM Analytics(旧:Tableau CRM)」は、以前の「Einstein Analytics」と比べて、機械学習による自動判断機能が追加されました。このツールは、Salesforce製品との連携も迅速に行えるため、従来の「Tableau」から進化した特長を持っています。 新しい「CRM Analytics」は、これまでの「Tableau […]

04/12/2023

3 minutes

AWS、Azure、Google Cloud:どのクラウドプロバイダーが最適な選択か?

近年、クラウドサービスの需要が急速に広がっています。企業が事業の効率向上や柔軟性の確保を目指すには、最適なクラウドプロバイダーを選択することが非常に重要となります。クラウドプロバイダーにはそれぞれ異なる特徴やメリット、デメリットがあり、どのプロバイダーを選ぶかは企業の求めるものに依存します。 この記事では、AWS、Azure、Google Cloudといった三大クラウドプロバイダーに焦点を当て、各プロバイダーの特徴やメリットを比較し、それぞれの企業のニーズに適したプロバイダーを選ぶ際の手助けとなるようにまとめています。 3大クラウドプロバイダーの大まかな比較 数多くのクラウドプロバイダーの中で、AWS、Azure、Google Cloud(GCP)が3大クラウドサービスとされています。 Canalys社のWorldwide cloud service spend to grow by 23% in 2023 によると、クラウドサービス全体における各プロバイダーのシェア率は、AWSが32%、次いでAzureが23%、そしてGoogle Cloudが10%となっています。 ここではまず、三大クラウドプロバイダーを包括的に比較するために、簡単に提供会社、特徴などの基本的観点から各サービスの特徴を比較してみましょう。 AWS、Azure、Google Cloudをそれぞれ理解しよう! AWS、Azure、Google Cloudは現代のクラウドコンピューティングを代表するプロバイダーです。それぞれが独自の特徴やサービスを提供し、企業や開発者に多岐にわたる選択肢を提供しています。それでは、AWS、Azure、Google Cloudそれぞれの特長を探ってみましょう。 AWSとは AWS(Amazon Web Services)は、アマゾンドットコムが提供するクラウドコンピューティングプラットフォームです。これは、企業や開発者がインターネットを介して必要なコンピュータリソースやサービスを利用できる仕組みで、サーバーやデータベース、機械学習など、さまざまなITサービスが手軽に利用できます。AWSを使うことで、物理的なサーバーの管理や設定などの手間をかけずに、柔軟で効率的なアプリケーション開発が可能です。 AWSのメリット・デメリット AWSは初期費用不要で、使用した分だけ支払う従量課金が魅力です。セキュリティはAWSとユーザーで責任を分かち合う「責任共有モデル」を採用し、高水準のセキュリティが期待できます。柔軟性があり、多彩なスペックとキャパシティが提供され、必要に応じて拡張できます。冗長構成も手軽に構築でき、多岐にわたるサービスで開発が効率的に進められます。 ただし、AWSには情報が多く、初心者は情報収集に苦労することがあります。また、簡単に利用できる反面、避けるべきアンチパターンを選びやすいため、システムの効率が低下し、障害が発生するリスクがあるという点も、AWSのデメリットの一つといえるでしょう。 Azureとは AzureはMicrosoftのクラウドサービスで、サーバーやデータベース、機械学習などがクラウド上で手軽に利用できます。IaaSは基本的なITインフラを、PaaSはシステム開発に必要なプラットフォームも提供しています。簡単に言えば、Azureはクラウド上で自分のサーバーやアプリを作るのにとても便利なサービスとして知られるクラウドサービスです。 Azureのメリット・デメリット Azureはトラブル時に日本法が適用され、日本円での支払いが可能です。既存サービスとの連携性が高く、セキュリティも優れています。世界最大規模のネットワークにより安定性があります。 ただし、導入時には目的の明確化、知識・技術の向上、通信環境の整備が必要です。デメリットは、初心者は学習コストがかかり、アンチパターンを避ける知識が必要です。AWSに比べ情報が少なく、リリースが速いため情報収集が難しく、一部のサービスは他プロバイダよりも高価です。導入時には十分な計画と対応策が必要です。 Google Cloudとは Google Cloudは、Googleが提供するクラウドサービスで、GCP(Google Cloud Platform)とも言われています。料金は、使用量に応じて課金され、そのリーズナブルさが魅力の一つ。 Google社内のテクノロジーを利用でき、無料範囲もあります。検索やYouTubeなどのプラットフォームと同じインフラを使え、データ解析や機械学習も可能です。GCP ConsoleはGUIを提供し、プロジェクトとリソースを管理しやすくしています。 Google Cloudのメリット・デメリット Google Cloudのメリットは、コスト最適化や高度なデータ分析、セキュリティ強化、迅速なアプリ開発が挙げられます。一方で、日本語ドキュメント不足、提供サービスの少なさ、リージョン選択制約がデメリットです。 まとめ 3大クラウドの違いを比較しました。各クラウドには異なる特徴と得意分野がありますが、クラウドは変化が早く、1つに絞るのが難しい場合もあります。複数のシステムがある場合、それぞれに適したクラウドサービスが異なり、マルチクラウドの導入も検討されますが、これが複雑なクラウドシフトを引き起こす可能性もあります。 そのため、自社のクラウドシフトに最適なクラウドサービスを選ぶことは、難しいこともあります。 そんな時は、株式会社リッケイにおまかせください。当社は、オンプレミスからクラウドへの移行、現在利用しているクラウドプラットフォームから他社クラウドプラットフォームへの移行など、クラウドプラットフォーム移行サービスも提供しています。 クラウドを導入したいけれど、どのクラウドプラットフォームを利用すべきかわからない。移行したいけどどのクラウドを選べばよいかわからないという企業様のお手伝いができるかと思います。株式会社リッケイにお気軽にお問い合わせください。

30/11/2023

3 minutes

企業がAIを導入するメリットとは?知っておくべきリスクも紹介

ChatGPTの登場を皮切りに、世界中の企業で業界・職種問わずAI(人工知能)の活用が進んでいます。 AI(人工知能)の導入は、ビジネスプロセスの効率化、コスト削減など、企業に多くのメリットをもたらす一方で、使い方によってはリスクも孕んでいます。そこで、本記事では、企業がAI(人工知能)を導入するメリットやリスクとその対策についてわかりやすく解説します。 1. AI(人工知能)とは? 厳密には、明確なAIの定義は存在しませんが、 本記事では、AI(人工知能)とは、「ものごとを人間のように捉え、思考し、特定の処理をするようにトレーニングされたシステム」と定義します。 例えば、人間は、過去にりんごを見たことがあれば、目の前の赤くて丸くて少し光沢がある果物をがりんごと判断できるでしょう。同じように、りんごに関する膨大なデータを与え、ある物体をりんごであるのかを判断できるようにトレーニングされたシステムをAIと呼びます。 これは、多種多様なAIの一例にすぎませんが、AIとは何か、少しイメージできたのではないでしょうか。 AIの定義や関連用語、できることなど、詳細に知りたい方は以下の記事をご参照ください。 【関連記事】AI(人工知能)とは?定義、知っておくべき用語、できること 2. AI(人工知能)を導入するメリット 人手不足の解消&若手の効率的な育成 日本商工会議所が2022年に実施した調査では、中小企業の64.9%が「人手不足である」と回答しました。AIやRPAを導入することは、人間が行っていた定型業務を自動化・代替でき、日本の深刻な人手不足の解消につながります。 また、AIの導入は若手を一日でも早く一人前に育て上げるのにも役立ちます。社内規則やベテラン社員のノウハウをAIチャットボットに学習させれば、いつでも若手の疑問点を解決し、独り立ちをサポートしてくれます。 ビジネスプロセス効率化&売上向上 AIの導入は、企業のあらゆる業務プロセスを効率化し、売上の向上に貢献します。例えば、カスタマーサービス部門にAIチャットボットを導入することで、人間に代わって、顧客の疑問やクレームに24時間365日自動対応してくれます。これにより、カスタマーサービス担当者の負担が減らせるだけでなく、顧客満足度向上によって売上機会の増加にもつながります。 安全性の向上 自動車業界や製造業、医療業界などの特定の業界において、AIを導入することで人的なエラーの低減および安全性の向上が期待できます。実際に、自動車業界では、AIを活用した自動運転の方が人間による運転より事故率が低いことがデータから明らかになっています。GM(ゼネラルモーターズ)傘下のCruiseの調査によると、自動運転は、人間のドライバーと比較すると、事故件数は65%減、けがを伴う事故に限っては74%減であり、高い安全性が確認されています。 ビッグデータ解析および活用 企業は、市場動向や顧客の個人情報、購買履歴、売上、在庫、従業員のパフォーマンスなど、日々多くの情報を収集・蓄積しています。それらのビッグデータは活用してこそ意味があります。膨大なデータをAIによって分析することで、近い将来における市場のトレンドや顧客の趣向パターンを推測できます。これらの傾向に基づいて戦略を立てれば、社内リソースを有効活用できるだけでなく、ユーザーにカスタマイズされたサービスの提供が可能になります。 AI(人工知能)を導入するデメリットとリスク 導入・維持コストの発生 AIの導入は、中長期的な視点で見れば、コスト削減・業務効率化・生産性向上・競争力強化など、企業に多くのメリットをもたらします。一方で、AIをビジネスに取り込むことは多額なコストが発生することを認識しておかなければなりません。社内でAIシステムの開発・運用・維持する場合、AIに詳しい人材を採用しなければならないでしょう。外部に委託する場合も当然コストが発生します。 AIシステムの導入を検討しているかつ社内にAIに詳しい人材が在籍していない場合、オフショア企業に委託することで開発・運用・維持コストを抑えることができるでしょう。 オフショア開発会社を選定する際のポイントを知りたい方は以下の記事をご参照ください。 【関連記事】失敗しないオフショア開発会社の選び方|開発パートナー選定のステップや比較ポイントを解説  機密情報漏洩のおそれ 企業がAIを導入・活用する場合、個人情報や機密情報の漏洩と隣り合わせであることを認識しなければなりません。日本ディープラーニング協会は、ChatGPTや画像生成AIなどのAIサービスの利用に関するガイドラインを公開し、その中で秘匿性の高い情報は入力は避けるよう呼びかけています。このことから、ユーザーによって入力されたデータがAIの学習材料に利用されている可能性があり、企業の重要な情報の漏洩につながりかねないことが背景にあると推測できます。 機密情報の漏洩への対策として、AIサービスを使用する際に従うべきポリシーの策定および安全な使用方法についての社内トレーニング、従業員のサービスへのアクセス権の管理などが考えられます。 事故などの責任の所在が不明確 AIが搭載されている自動運転車やロボット、ドローンが事故や損害を起こした場合、誰の責任になるのでしょうか。この場合、そのAIの所有者または製造者が責任を負うことになります。ただし、実際には、その事故や損害の責任がAIの所有者にあるのか製造者にあるのか判断するのが難しいケースが多いです。 AIの所有者が責任を負う場合(不法行為責任)、「所有者による損害行為に故意または過失があったこと」「損害が発生したこと」「損害行為と損害に因果関係があったこと」の3点が認められなければなりません。 また、AIの製造者が責任を負う場合(製造物責任)「製造物に欠陥があったこと」「他人に損害を与えたこと」「製造物の欠陥と損害に因果関係があったこと」の3点が認められなければなりません。 この課題に対して企業は、「信頼できる開発パートナーとAIシステムの安全性を徹底的に確保すること」「AIシステムの意思決定プロセスを透明にし、問題発生時に追跡可能にすること」「AIシステムを継続的に監視すること」などの対策を講じる必要があるでしょう。 AIバイアスによる知的活動の衰退 最後に、すでに多くのAIユーザーに起こっているが、認識されづらいリスクをご紹介します。上述したように、AIは企業活動において多くのメリットをもたらします。ただし、特に生成AIを活用する際に、知らず知らずのうちにAIの出力内容がすべて正しいかのように信じてしまい、批判的に物事を見る能力が衰退してしまうリスクがあります。 本来であれば、客観的かつ網羅的な回答を出力してくれることが望ましいですが、AIシステムのトレーニングに使用されているビッグデータには、特定の人間が主観的に選んだものが含まれる場合があります。AIがトレーニングされる時点でバイアスがかかってしまえば、当然出力される内容にもバイアスがかかってしまいます。 AIの導入・活用を検討している企業は、まずこのリスクを認識したうえで、ユーザーとなる従業員には、バイアスがかかっている可能性を説明し、批判的視点を持ちつつ、AIはあくまで人間の補助的な位置づけであることを伝えると良いでしょう。 まとめ 本記事では、企業がAIを導入することで得られるメリットおよびデメリット・リスクについて具体的にご紹介しました。AIを導入することは、人手不足の解消や効率的な若手の育成、ビジネスプロセスの効率化、顧客満足度の向上が期待できる反面、導入・維持コストの発生や機密情報の漏洩、バイアスがかかってしまうなどのデメリット・リスクにも気を付けなければなりません。企業は、このメリットとデメリットを考慮し、AI導入の要否を判断すると良いでしょう。 コストを抑えてAIシステムを開発したいとお考えの企業様は、株式会社リッケイをご検討ください。当社は、ベトナムオフショア企業であり、国内に東京・大阪・名古屋・福岡に拠点を有し、280名のスタッフが在籍しております。AI関連エンジニア数は50名以上在籍しており、日本語による円滑なコミュニケーションが可能です。ビジネスニーズにカスタマイズされたAI開発にご興味のある企業様は、お気軽にお問い合わせください。 当社のAI関連事例はこちら

27/11/2023

3 minutes

【超入門】AI(人工知能)とは?定義、知っておくべき用語、できること

ChatGPTをはじめ、この1年ほどでAI(人工知能)は私たちにとって身近な存在となりました。質問したことに対して、こちらの意図を汲み取ってそれらしい返答を出力してくれたり、数秒のうちにプロのデザイナーが作成したような画像や動画を出力してくれたり、表や関数の作成をしてくれたり、その用途は多様です。 このように、非常に便利なAI(人工知能)ですが、そもそもAIとは何でしょうか。本記事では、AIを理解するためにその定義や知っておくAI基本用語、AIにできることをわかりやすくご紹介します。 1. AI(人工知能)とは? AI(人工知能)の定義 AIという単語は、「Artificial Intelligence」の略であり、日本では一般的に「人工知能」と訳されます。 AIとは、「人間のようにものごとを認識および思考し、処理をするコンピュータシステム」と本記事では定義します。 例えば、私たち人間が以下の画像を見たとき、過去の経験をもとにこれが「りんご」であると一瞬のうちに判断できます。 AIとは、このように物体を認識して、過去のデータから思考し、何かを判断したり処理したりできるようにトレーニングされたシステムのことを指します。 ※ただし、AIの定義は研究者によって異なり、そもそも「知能」という単語の定義が明確ではないため、「人工知能」の明確な定義が存在しないというのが現状です。 2. 知っておくべきAI用語 ここでは、AIを理解する上で知っておくべき関連用語をご紹介します。 機械学習(ML:Machine Learning) 機械学習とは、特定の対象物や用途に関する大量の学習データから、特徴やパターンを学習し、それに基づいて未知の対象物を自動で処理するシステムのことを指します。機械学習は、人間が対象物に関する正解と不正解のデータセットを与える「教師あり学習」ととにかく対象物のデータを与えてAIに自律的に特徴を学習させる「教師なし学習」に分けられます。 例えば、犬を判断できるAIを開発する場合、教師あり学習では、犬の画像に「正解」ラベルをつけて猫(不正解)や鳥(不正解)の画像とセットで与えて学習させます。一方で、教師なし学習では、ひたすら犬の画像を与えて、AIに犬の特徴(耳が立っている、伸びた鼻と口など)を自律的に学習させます。 深層学習(DL:Deep Learning) 深層学習とは、人間の脳の仕組みを再現した「ニューラルネットワーク」を用いた、より高度な機械学習の1つの手法です。ニューラルネットワークは、「入力層」「隠れ層」「出力層」の3つから構成されており、隠れ層を多層にすることで、より複雑な事象の学習や処理が可能になります。 従来の機械学習で犬と猫を判別できるようなAIを開発しようとした場合、犬と猫のどの特徴(毛の色、耳の形や大きさ、鼻・口の長さ、顔の比率など)に着目して学習すべきかを人間が教える必要がありました。一方で、深層学習では、さまざまな要素を同時に学習できるため、「何に着目して学習すればよいのか」ということを自ら判断できるわけです。 自然言語処理(NLP:Natural Language Processing) 自然言語処理(NLP)とは、人間の言葉(テキストや音声)を分析、抽出、理解し、処理する技術のことです。身近にある自然言語処理(NLP)が使用されている例として、多言語翻訳サービスの「Google翻訳」やスマートアシスタントである「Siri」や「Alexa」などが挙げられます。 生成AI(GenerativeAI) 生成AI(GenerativeAI:ジェネレーティブAI)とは、学習したデータをもとに、独自のコンテンツを生成・創造できるAIのことです。生成AIによって生成されるコンテンツとして、テキスト、音声、画像、動画、音楽などがあります。 生成AIが従来のAIと異なる点は、従来のAIが構造化データ(整理されたデータ)により学習し、特定の処理の自動化しかできなかったのに対し、生成AIは構造化されていないデータを学習し、全く新しいコンテンツが創造できる点にあります。 生成AIは、既にビジネスでも導入されており、ブログ記事やメールの作成、パッケージデザインの提案、カスタマーサービスの自動化など用途はさまざまです。生成AIは今最も注目されている技術であり、今後その活用は拡大の一途をたどると予想されます。 大規模言語モデル(LLM) 大規模言語モデル(LLM)とは、数十億語といった膨大な量のテキストデータによりトレーニングされた自然言語処理モデルのことです。大規模言語モデルは、ChatGPTなどのチャットボットには欠かせない技術であり、テキストの分類や要約、生成、翻訳、質疑応答、感情分析など多岐にわたるタスクを実行します。大規模言語モデルにより、チャットボットなどで出力されたテキストは人間が作成したものと相違ないレベルまで向上しました。 マルチモーダルAI マルチモーダルAIは、ある対象物を複数の異なる入力データ(テキスト、音声、画像、ビデオなど)を関連付けて認識し、処理することができる高度なAIのことです。例えば、感情分析にマルチモーダルAIを応用することで、言葉の内容だけでなく、話し方や表情も同時に分析することができ、より正確な感情を分析できます。 3. AI(人工知能)にできること 画像認識 画像認識は、画像内の人物や物体を認識するAI技術です。画像認識技術はさまざまな業界で、さまざまな用途に利用されています。例えば、ソーシャルメディアでの自動タグ付けや監視カメラの映像から特定人物の検出、MRIなどの医療画像から病変を検出などに役立っています。 言語解析 言語解析は、人間の言葉を理解し、文の構造や意味を分析するAI技術です。言語解析技術を活用することで、感情分析、自動翻訳、音声認識などが行えます。身近なサービスとしてGoogle 翻訳や、Amazon Alexa、AppleのSiriなどがあります。 需要予測 AIは、過去の膨大なデータと機械学習により、将来のある時点の需要を予測することが可能です。例えば、小売業界で在庫管理にAIを導入することで、顧客の購買傾向や季節的な需要の変動を学習し、過剰在庫や在庫不足を防ぐことが可能です。 機械制御 AIは、人間の代わりに機械やシステムの状態を監視し、必要に応じて自動的に調整を行うことができます。この技術は、製造ラインの自動化、自動運転車の運転制御システムなどに応用されています。 レコメンド AIは、ユーザーの行動や好みに基づいて、パーソナライズされた商品やサービスを推薦することができます。例えば、NetflixやTik Tokでは視聴履歴に基づいて映画やショートビデオのレコメンドが行われ、Amazonのショッピングサイトでは購買履歴や閲覧データから関連商品がレコメンドされます。 まとめ 本記事では、AI(人工知能)の定義や知っておくべきAI用語、AIにできることなどの基本情報をご紹介しました。本記事を通して、普段使用しているAIツールのベースとなっている技術について知っていただけたのではないでしょうか。 AIは一過性のトレンドではなく、私たちの私生活、仕事に大きな影響・変化を与えるイノベーションです。株式会社リッケイは、AIに特化した関連会社Rikkei AIを有し、日本の企業様向けにAI開発、導入支援を提供しております。AIをビジネスプロセスにどのように取り入れることができるのか詳しく知りたい企業様は、お気軽にお問い合わせください。 当社のAI関連事例はこちら

24/11/2023

3 minutes

クラウド移行とは?メリット、デメリット、適しているケース

総務省の「令和3年 情報通信白書」によると、2020年において、全社もしくは一部の事業所または部門で何かしらのクラウドサービスを利用していると答えた企業の割合は、68.7%でした。これは、2019年の64.7%から4.0ポイント、2016年の44.5%から20.2ポイントもクラウドサービスの利用が進んでいるということになります。 一方で、残りの31.3%の企業はクラウドサービスをこれまで全く使っていないということになります。クラウドサービスの導入が必ずしもすべての企業に恩恵をもたらすとは言えませんが、その特徴やメリットとデメリットを理解したうえで、クラウドサービスを利用するのか、しないのかを判断すると良いでしょう。 本記事では、クラウドにあまり詳しくない方向けに、クラウド移行のメリットとデメリット、クラウド移行が適しているケースと適していないケースについてわかりやすくご紹介します。 【関連記事】AWSとは?オンプレミスとの違いや代表的なサービスをわかりやすく解説! 1. クラウド移行とは? クラウドコンピューティング(クラウド)とは、インターネットを介して、サーバー、ストレージ、アプリケーションなどさまざまなサービスを提供する技術です。インターネットにつながっていれば、会社だけでなく、自宅からでもアクセスし、サービスを利用することができます。 従来、企業は社内システムを自社の敷地内に設置されたサーバーによって運用するオンプレミスが主流でした。オンプレミスだと高価かつハード機器であるサーバー機器やネットワークを自分たちの敷地内で自分たちで構築し、維持・運用しなければなりませんでした。 クラウド移行とは、オンプレミスの大変かつお金のかかるサーバーなどの構築・維持・運用作業を外部に委託し、インターネットにつながるだけでソフトウェアを利用したり、インフラやアプリケーション開発環境をすぐに構築できるようにしたりすることです。 2. クラウド移行のメリット/デメリットとは? メリット コストと労力を削減できる クラウド移行のメリットとして、オンプレミスと比較した際のコストおよび労力の削減があげられます。オンプレミスだと物理的なサーバー機器などの設備の購入に多額のコストが発生するだけでなく、その維持や運用、監視に多くの人的リソースを要します。一方で、クラウドに移行することで、サーバーの管理・運用はすべてサービス側が代わりに担ってくれるため、企業はリソースを使った分だけコストを支払えばよく、コスト管理がしやすく、社内リソースを他のコア業務に解放できます。   柔軟にスケールアップ・スケールダウンできる オンプレミスでサーバーを増強しようとすると、物理的なスペースの確保、追加ハードウェアの購入、設置作業、システムへの統合などが必要となり、これらのプロセスはコストと時間を要し、システムのダウンタイムを伴う可能性もあります。また、将来の拡張性を考慮した設計が必要であり、予測を誤るとリソース不足や過剰投資につながるリスクもあります。一方で、クラウドに移行することで、ビジネスの規模や需要に合わせて、操作画面上で数クリックでリソースを追加または減少させることができます。これにより、コスト効率の高い運用が実現されます。   セキュリティ対策や災害時の対応を委託できる オンプレミスではシステム環境の物理的な障害対応や災害時の復旧作業などをすべて自社の担当者が対応しなければならず、多くの負担がかかります。クラウドに移行することで、それらの作業をサービス側が24時間365日対応してくれます。また、クラウドサービスプロバイダーは、世界の複数個所にデータセンターを分散して運用されているため、災害時でも企業の重要なデータが守られます。   デメリット コストが高くなる場合がある クラウドは、オンプレミスよりコストが安いと思われがちです。確かに、導入にかかる費用や労力で比較すると、クラウドの方が楽かつ安価で済むかもしれません。ただし、クラウドは、リソースを使った分だけ課金される従量課金制が採用されているため、場合によっては、クラウドの方が費用がかさんでしまいます。一方で、オンプレミスには、サーバーの維持。管理・保守や障害発生時の対応など、見えづらいコストもあるため、それらも含めて比較すると良いでしょう。   カスタマイズ性が低い クラウドに移行すると、標準化されたインフラストラクチャとサービスを利用することになるため、オンプレミスのように自社に合わせてサーバー、ストレージ、ネットワークなどを細かくカスタマイズすることができず、柔軟性に制限が生じるというデメリットがあります。そのため、特定のカスタム要件や独自のセットアップが必要な場合には、クラウドの利用が制約となることがあります。   自社のセキュリティポリシーに合わない場合がある クラウド環境では、データの管理と保護が主にプロバイダーに委ねられますが、それが自社のセキュリティポリシーに完全に準拠していない場合があります。これにより、データの機密性、完全性、可用性を維持する上でのリスクが生じ、自社が求めるセキュリティレベルを満たさないケースが考えられます。したがって、クラウド移行前にはプロバイダーのセキュリティポリシーを徹底的に評価し、自社のセキュリティ基準との整合性を確認することが重要です。   3. クラウド移行が適しているケース・適していないケース最後に、クラウド移行が適しているケースと適していないケースをそれぞれご紹介します。 クラウド移行が適しているケースIT担当者がいないケースオンプレミスの維持・運用には、高い専門性を要します。そのため、社内にサーバーやセキュリティに詳しい担当者が不在の場合は、クラウドに移行することで、クラウドサービスプロバイダーにセキュリティ対策やサーバーの維持・運用・保守を委託することができます。 導入時のコストや労力を抑えたいケース 上述したように、クラウドはオンプレミスと異なり、ハードウェアなどの購入、構築をする必要がなく、コストと労力を削減しながら、すぐに導入し、使用を開始することができます。特に、初期投資額と社内リソースを節約したいと考えている中小企業やスタートアップに向いていると言えます。 需要の変動が大きいビジネスのケース急成長しているスタートアップや季節的な需要の変動が大きいビジネスなど、自社の需要に応じてリソースを柔軟にスケールアップしたり、スケールダウンをしたい場合、クラウドへの移行が最適だと言えます。オンプレミスと違って、数クリック、数分のうちにITリソースを最適化できます。 災害対策をしたいケースオンプレミスで運用している場合、地震などの自然災害が発生すると、物理的なハードウェアが破損し、会社の重要なデータが消えてしまうだけでなく、サービスダウンによって、サービスの提供ができなくなり、お客様に迷惑をかけたり信用失墜につながる可能性があります。クラウドに移行すると、データは、世界に分散されたデータセンターに保存されているため、万が一災害が発生した場合においても、データの消失などのリスクを低減し、迅速な復旧が可能になります。  クラウド移行が適していないケース自由にシステムをカスタマイズしたいケース高度なカスタマイズがしたい企業や特定の技術要件を持つ企業の場合、標準化されたクラウドサービスでは、柔軟性に欠けるかもしれません。また、金融や医療業界など、厳格な規制やコンプライアンスの要件がある場合も、クラウドへの移行が規制上の制約に抵触する可能性があります。このようなケースでは、オンプレミスを継続して使用する、またはその業界に詳しいパートナーに相談し、入念に準備したうえで移行することをおすすめします。 自社システムと連携できないケース自社の既存のオンプレミスシステムが特定のアーキテクチャや古い技術に基づいていることにより、クラウドサービスとの互換性がなく、連携できないケースがあります。このような状況では、システム間のデータのやり取りや統合が難しく、クラウドサービスを効果的に活用することができません。そのため、システムのアップデートや完全な再設計が必要になることがあります。  まとめ導入時にコストと人的リソースが節約できたり、企業のビジネス需要に応じて柔軟にスケーリングできたり、サーバーなどの維持・運用・保守に関する作業から解放されるなどのメリットから、企業はオンプレミスからクラウドへの移行を選択するようになりました。  一方で、クラウドのセキュリティポリシーと自社のセキュリティポリシーにそぐわない場合や自社でサーバーやストレージを完全にカスタマイズしたい場合などは、クラウド移行は適しているとは言えません。   オンプレミスとクラウドのメリットデメリットをそれぞれよく理解したうえで、どちらかまたは双方を選択すべきかを判断するのが良いでしょう。   株式会社リッケイは、オンプレミスからクラウドへの移行、現在利用しているクラウドプラットフォームから他社クラウドプラットフォームへの移行などのサービスを提供しております。クラウドに移行すべきかわからない、どのクラウドプラットフォームを利用すべきかわからない企業様は、お気軽にお問い合わせください。   クラウドに関する当社の実績はこちら

20/11/2023

3 minutes

AWSとは?オンプレミスとの違いや代表的なサービスをわかりやすく解説!

AIの台頭により、世界が目まぐるしく変化する今日において、企業は迅速かつ柔軟に対応することが求められます。このような背景から、ITインフラやシステム環境を従来のオンプレミスからクラウドへ移行する流れが加速しています。多くのクラウドサービスがある中で、30%以上と世界で最も高いシェアを誇るのが、米Amazon社のAWS(Amazon Web Services:アマゾンウェブサービス)です。本記事では、AWSの基本情報、オンプレミスとクラウドの比較、AWSの代表的なサービスやAI開発に利用されるAWSサービスなどをご紹介します。 1. AWSとは? AWS(Amazon Web Services:アマゾンウェブサービス)は米Amazon社が提供する世界No.1シェアを誇るクラウドプラットフォームです。AWSには、ストレージ、データベース、サーバー、AI、IoT、ブロックチェーンをはじめとした200種類以上のサービスが含まれ、自社に必要なものだけを選んで利用することができます。 AWSは、そのスケーラビリティや高いセキュリティ、高いコスト効率などのメリットにより、スタートアップから大企業、公共機関まで国内外の幅広い顧客に利用されています。 2. 従来のオンプレミスとクラウドの違い オンプレミスとは  オンプレミス(on-premises)とは、企業が自社の物理的な施設内にデータセンターやサーバーを持ち、自らのITインフラを管理・運用するアプローチのことを指します。   オンプレミスの最大の利点は、自社のセキュリティポリシーに基づいて、ネットワーク、サーバー、アプリケーション、アクセス権限などのセキュリティ設定をカスタマイズし、ハードウェアを敷地内に置くことで、物理的に管理することができる点です。   一方で、オンプレミスにはいくつかの課題もあります。まず、コスト面の課題が挙げられます。オンプレミスの設置に際して、ハードウェアやソフトウェア、それらを設置・維持するための人的リソースに多額のコストがかかります。また、技術の進歩に伴うシステムのアップグレードや更新が必要になるため、継続的な投資が求められます。さらには、地震や火災などの自然災害が発生した際に、重要なビジネスデータの損失やビジネス運営の中断、会社の信頼性と評判の低下などのリスクも考えられます。   クラウドとは クラウドとは、自社では物理的なハードウェアを所有せず、インターネットを介してサーバーやストレージ、データベース、ネットワーキング、ソフトウェア、アナリティクスといったITサービスを利用することを指します。   クラウドの最大の利点は、オンプレミスのように自社内でハードウェア、ソフトウェア、ネットワーキングを構築する必要がなく、初期費用が安く済み、自社で必要なITリソースのみをすぐに導入できる点にあります。   また、サーバーやインフラの保守管理においては、クラウドサービスプロバイダー(CSP)が代わりに対応してくれるため、コストや時間を割くことなく、最新の状態を保つことができます。さらに、必要に応じて、数秒または数クリックによって、サーバーを増減することができる高い拡張性を備えているというメリットも挙げられます。   セキュリティに関しても、セキュリティ更新やパッチの適用が自動化されていたり、 多くのクラウドプロバイダーで、高度なセキュリティ機能(侵入検知システム、暗号化、アイデンティティとアクセス管理、セキュリティ監査など)が提供されていたりするため、常に最新のセキュリティを維持することができます。そのうえ、クラウドコンピューティングのデータセンターは世界各地に分散されているため、自然災害などによって1つのデータセンターに不具合が生じたとしても、早期復旧が期待できます。   一方で、クラウドにもデメリットが存在します。上述したように、クラウドでは、ITリソースを使った分に応じて課金される従量制の料金体系となっています。そのため、サービス利用当初は、コストを低く抑えることができるかもしれませんが、会社の成長度合いによっては、定額制のサービスよりもコストが高くなってしまうケースがあります。また、クラウドサービスによって、データセンターなどの管理基準や管理体制が異なるため、事前に自社のセキュリティポリシーに合致しているか確認する必要があります。   3. AWSの代表的な5つのサービス Amazon EC2 Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)は簡単に仮想サーバーを構築・利用できるサービスです。このサービスの特徴は、ビジネスのニーズに応じて、AWSの画面上で数クリックでインスタンス(メモリ、CPU、ストレージなど)を柔軟に追加したり削減したりできる点です。これにより、企業は、リソースを効率的に管理することができます。 Amazon RDS Amazon RDS(Relational Database Service)は、フルマネージドのリレーショナルデータベースサービスです。フルマネージドとは、サービスを提供するAWS社がデータベースサーバーの管理、パッチの適用、バックアップ、災害復旧バックアップなどの時間を要する作業をすべて代わって実行してくれるということです。つまり、ユーザーは、画面上で数クリックするだけで、簡単にデータベースを構築することができます。RDSでは、MySQL、PostgreSQL、MariaDB、Oracle、Microsoft SQL Server、Amazon Aurora(AWS独自の高性能データベースエンジン)などのリレーショナルデータベース管理システムをサポートしています。 Amazon S3 Amazon S3(Simple Storage Service)は、インターネット上で大量のデータを保存・管理したり、静的コンテンツを配信したりすることができるサービスです。このサービスを利用するメリットは、容量が無制限であること、99.999999999%(イレブンナイン)とデータ耐久性が非常に高くデータを消失する可能性がほとんど0であること、従量課金制で運用コストが安いことが挙げられます。 AWS Lambda […]

01/11/2023

3 minutes

Salesforceの活用をおすすめしたい企業と活用事例をご紹介

Salesforceは世界中で導入、活用されているクラウドベースの顧客関係管理プラットフォームです。顧客情報の管理はもちろん、営業活動の自動化やマーケティングキャンペーンの実行および分析、顧客エンゲージメントの向上など、多くのビジネスプロセスを効率的に実行できるツールを提供しています。 ここでは、Salesforceの活用をおすすめしたい企業と、株式会社リッケイがサポートした実際の活用事例をあわせてご紹介します。 Salesforceの活用をおすすめする企業①:顧客データを多く保有している企業 顧客データを多く保有する企業では、クラウド上でソフトウェアを使用するSaaSの選択肢は限られてしまうのではないか…と不安の声もあるのが現状です。システムで定められたデータの保存件数や処理件数の上限よりも、顧客データの量の方が大きくなってしまう場合があるためです。 また、このような企業にとって、Excelでのデータ処理も現実的な手段とはいえません。一方で、オリジナルのシステムを開発した場合、多額の初期費用を要します。 しかしSalesforceを活用すれば、大量のデータの保存や処理が簡単にできます。「オリジナルのシステムを開発するしかない」と考えていた企業でも、通信回線さえしっかり整備できればSaaSを活用でき、初期費用を大きく抑えることができます。 Salesforceの活用をおすすめする企業②:規模の大きな企業 Salesforceは、比較的規模の大きい企業ではより活用のチャンスが見込まれます。中小企業の場合でも、以下の条件に合致しているかを確認してみてください。 部署横断的な業務プロセスや込み入ったワークフローを持っており、それを効率的に管理する必要がある場合などはSalesforceの導入・活用が向いているといえます。Salesforceはカスタマイズ可能なプラットフォームであるため、複雑な業務プロセスを持つ場合でも適応しやすいという特徴があります。 さまざまな部門やチームがあり、部門間でのコラボレーションが重要な場合も、Salesforceが情報の共有や連携強化に役立ちます。従業員間で統一したツールを活用することで、組織全体の一体感も醸成されます。 多くの顧客データやビジネスデータを扱っていると、データの効率的な管理と活用が求められます。Salesforceはそのような場面でも、データの一元管理と分析を支援し、意思決定の基盤となる情報を提供します。 まとめると、Salesforceはセールスおよびマーケティング施策を実行したい場合やカスタマーエクスペリエンスを向上させたい場合はもちろん、大量のデータを扱う企業や、得られたデータに基づいたインサイトを活用したい企業に活用のチャンスがあるといえます。さらに、規模が大きく部署横断的なビジネスや取り組みを成功させたい企業にも適しているといえます。 ここからは、株式会社リッケイがサポートしているSalesforceの活用事例をご紹介します。 ①インターネットサービス提供会社における活用事例 ②大手保険会社における活用事例 これらの事例からもわかるように、Salesforceにはさまざまな機能があり、それらを活用することでプロセスの合理化やカスタマーケアの強化、さらには業務効率の改善や顧客からの信頼獲得など、ビジネスを次のステージにつなげることが可能になります、 株式会社リッケイでは、Salesforceの導入から既存のシステムとの連携、コミュニケーションの円滑化や業務のトランスフォーメーションをサポートしています。ツールの活用や、データやインサイトに基づく業務改善を目指している組織のIT担当の方、何から始めればよいかわからないという方も、まずは気軽にお問い合わせください。

30/10/2023

3 minutes

ローコードプラットフォームの進化と市場トレンド

近年、ローコードプラットフォームは、ビジネスプロセスの効率化とアプリケーション開発において大いに活用されています。この記事では、その進化と市場トレンドに焦点を当て、ビジネスにおけるローコードの役割を明らかにします。さらに、Mendixをはじめ、先進的なローコードプラットフォームについてもご紹介します。 1. ローコードプラットフォームとは ローコードプラットフォームは、従来のソフトウェア開発に比べてプログラミングの知識やスキルを必要とせず、誰でも簡単にアプリケーションを開発できる画期的なプラットフォームです。ビルトインのコンポーネントや自動化などにより優れたユーザーインターフェースを提供しており、技術的なバックグラウンドがなくても迅速にアプリケーションを開発することができます。 2. ローコードプラットフォームの特徴と進化 ローコードプラットフォームを導入する企業は増加し、その適用範囲や機能はますます進化しています。以下にローコードプラットフォームの主な特徴をご紹介します。 3. ローコード市場のトレンド 新型コロナウイルス感染症の発生による働き方の変化や、デジタルトランスフォーメーションの加速を受け、世界中の企業がローコードプラットフォームに注目しています。実際、ローコード開発市場は急速な成長を見せています。株式会社アイ・ティ・アールの調査によると、ローコード/ノーコード開発市場の2021年度の売上金額は611億6,000万円、前年度比18.6%増となりました。その理由として、企業がDX推進や業務改革に取り組むにあたってデータの利活用を促進していること、またそれによりビジネスを活性化させるためのツールとしてローコードに注目が集まっていることなどを挙げています。2026年度には2021年の2倍程度まで市場規模が成長すると見込まれており、今後このツールを活用する企業はさらに増えていくと予想されます。 また活用の背景には、ローコードの方がノーコードよりも開発の自由度が高いことも挙げられます。 ノーコードの場合、まったくコードを書く必要がない代わりにあらかじめパッケージが決められている、拡張性やカスタマイズ性が低い側面がありますが、ローコードの場合、必要最低限のプログラミングでその自由度が大幅に上がるため、開発期間が大幅に短くなります。 そこで浮いたリソースを他の業務や改善に充てることも可能になります。これこそがローコードが支持される理由であり、今後のトレンドにおけるカギにもなるといえます。 4. Mendixとは?その特徴と活用事例 中でも先進的なプラットフォームとして知られているのがMendixです。Mendixはローコードプラットフォームの提供を通じて、タスクの自動化やワークフロー管理、ビジネスプロセスの最適化を支援しています。アプリケーションの設計や保守、改善ができるローコードプラットフォームで、作成したアプリケーションはオンプレミスやあらゆるクラウド上に簡単に展開でき、ウェブ、モバイル、タブレットなどあらゆる操作環境で開発ができます。スムーズで合理的な開発により、ビジネスにおける柔軟性や成長、進歩に大いに役立っています。実際に株式会社リッケイではオンラインでビジネスを展開する小売業から金融、製造業など、多岐にわたる業界のシステム刷新およびビジネスの改革をサポートしています。 小売業のサポート事例では、システム刷新により販売データやその他の情報を1つのシステムから簡単に収集でき、迅速かつ正確な情報分析を可能にしました。また、タブレットやスマートフォンなどのデバイスから外出先でも必要な情報の閲覧や更新、承認ができるようになりました。その結果、商談の円滑化やタスクの自動化による入力ミスの削減など、業務全般にわたってリードタイムを削減できました。 5. ローコードのこれから ローコードプラットフォームでは今後、さらなるAIとの統合が進んでいくと予想されます。タスクやプロセスの自動化がさらにスムーズになり、データ移行やその他エンタープライズ向けアプリとの連携もよりシームレスになっていくと思われます。 またそれに伴い、セキュリティハードニングも進み、強固な防御をもたらしてくれるツールとなっていくでしょう。さらに、各業界に特化したソリューションの提供、ツールの最適化に伴う人材と時間の有効活用もサポートしてくれる存在として注目されています。 株式会社リッケイではMendixチームが主体となり、プラットフォームに関する詳細情報の提供やサポートを行っています。経験豊富な開発者が、皆さまのビジネス上の目標の達成、ビジョンの実をお手伝いします。 ローコードプラットフォームの導入を検討しているが方法がわからない、ローコード開発を進めたいがご自身のビジネスに適しているかどうかわからないといった場合でも、お気軽にお問い合わせください。

メールマガジンの登録 個人情報保護方針についてはこちらを必ずご一読ください

デジタルトランスフォーメーションに関する専門家の見識やイベントの最新情報を受信トレイに直接お届けします

ローコードプラットフォームの進化と市場トレンド