June 22, 2021

人々の生活に役に立つ製品を作る

この度、弊社の代表取締役のBui Quang HuyはThe Human Storyにてインタビューを受けました。そのインタビューを素敵な記事にまとめていただきました。

略歴

ベトナム出身。ハノイ工科大学在学中の2009年、JICA(国際協力機構)のIT人材育成プログラム第1期生として立命館大学情報理工学部に留学。

ベトナムに帰国後、2012年に立命館大学の同級生らとソフトウェア等の開発を行う株式会社Rikkeisoftに入社。

2016年に日本法人である株式会社リッケイが設立され、2019年から代表取締役に就任。

主な事業はソフトウェア開発で、日本や米国などの企業からプロジェクトを受注する一方、自社サービスの展開にも力を入れ、特にAIとロボティクス分野に重点を置いている。

 

現在の仕事についた経緯

2012年4月6日に友人4人でRikkeisoftを立ち上げました。

元々大学で2年間日本に留学に来ました。

社名である「リッケイ」の由来は、私の母校である立命館大学と友人の母校である慶應義塾大学のイニシャルからリッケイと名づけました。

 

起業当初はベトナムでCEO、COOを担当し、2019年に日本の法人を立ち上げ、日本の担当をしております。

急成長し、今ではスタッフの規模も1200名以上になっておりますので、様々なシステム開発の技術も対応が可能です。

 

オフショア開発において言語の壁は避けられないものですが、弊社では日本に慣れてるシステムエンジニアが多いのが特徴です

 

元々、日本へ留学し卒業後に会社を作っている背景がありますので、日本語レベルや日本の文化に慣れてるシステムエンジニアが多く、日本語で円滑にコミュニケーションを取ることができるのが強みです。

 

仕事へのこだわり

私たちはベトナムの力を世界に証明し、いいものを作って、ベトナム人の能力をもっと世界にアピールがしたくてスタートアップしました。

実際ベトナムには優秀なエンジニアが大勢います。

 

将来的にベトナム、日本という境界を越え、グローバルな人材交流、グローバルな環境構築を目指します。

そして、私自身、時代に遅れないように自分のスキルを向上することを心がけています。

 

そして子会社のRikkei AIがリリースした画像認識アプリはベトナム紙幣の判別が可能で、目の不自由な人の生活をサポートします。これは、利益ではなく社会貢献が目的です。

 

Rikkei AIは、ソリューションの構築と開発を支援します。そして、Rikkeisoftブランドの製品は、eKYC、チャットボット、音声からテキストへの変換、ソーシャルメディアリスニング(インターネットクローラーツール)など、多くの優れたソリューションを提供します。

 

今後、Rikkeisoftは2024年までに全体で10,000人、株式会社リッケイでは1,000人の達成を目指します。

 

若者へのメッセージ

あなたの夢はなんですか?将来どんな人になりたいですか?どういう仕事をしたいですか?

もし夢を見つけたら、必ず実現するべきだと思います。

そして、夢を現実にするのは魔法ではありません。精一杯頑張ることです。

 

しかしながら、いくら優秀で努力をしてもそれだけでは足りません。

自分を助けてくれる人々や仲間が必要です。仲間を大事にして下さい。

 

FB: https://www.facebook.com/rikkeijapan/

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March 25, 2024

Sales Cloudとは?セールスフォースのSFAツールをわかりやすく解説

総合コンサルティングファームTSUIDEが実施した「SFA・CRM導入実態に関する調査(2022年)」によると、調査対象者14000人のうち「SFA・CRMツールを導入している」と回答したのはたったの9.1%で、90%以上が未導入という結果でした。  このことからも、日本企業における営業のDXが遅れていることがわかります。本記事では、SFA・CRMを導入している企業の半数が利用しているSalesforce社の「Sales Cloud」の概要や主な機能、導入するメリット、導入する際の注意点をわかりやすく解説します。  目次 Sales Cloudとは? Salesforce Sales Cloudとは、営業チームが顧客データを一元管理し、営業プロセスを効率化するためのSFA(営業管理システム)です。  Sales Cloudでは、顧客に関するあらゆる情報(資料ダウンロード履歴や問い合わせ内容、商談履歴など)に従業員全員がアクセスすることができるため、マーケティング部などの他部門と連携して見込み度の高い顧客から優先的にアプローチしていくなど、効率的な営業活動を実現します。  つまり、Sales Cloudを導入することで、「営業活動が属人化している」「営業の進捗状況が把握できていない」「顧客管理ができていない」「部門間の連携が上手くいっていない」などの営業課題を解決することができるのです。  Sales Cloudの主な機能 顧客管理機能 Sales Cloudでは、顧客の会社名や役職、連絡先などの基本情報から商談内容、問い合わせ内容、趣味、社内での立場、Web上の行動(資料ダウンロード、セミナー参加、Webサイト閲覧など)提案内容(見積りなど)、メモなどあらゆる情報を一か所で管理するCRM機能が提供されています。これらの情報には、他部門もアクセスすることができるため、効果的なマーケティング施策や迅速なカスタマーサポートを可能にします。  スコアリング機能 Sales Cloudのスコアリング機能は、見込み客の行動(資料ダウンロード、セミナー参加、Webサイト閲覧など)やプロファイル情報に基づいてスコアを割り当て、その購買意欲や営業チャンスの可能性を数値化します。このスコアリングにより、営業チームは高いポテンシャルを持つ見込み客を優先的に識別し、効率的なフォローアップやカスタマイズされたコミュニケーションを行うことができます。結果として、リードの質の向上と営業プロセスの最適化が実現します。  商談管理機能 Sales Cloudの商談管理機能を活用すると、各案件の取引額や見込み度、進捗、競合相手、訪問日、訪問回数といった商談に関する多様な情報を一元的に管理できます。数量や価格などの商品情報の管理もできるため、自動見積もり機能により顧客データを即座に取り込み、迅速に見積書を作成できます。商談の成果(受注・発注)を含む詳細情報を登録することで、営業活動の質向上とチーム・メンバーごとの成績分析も可能になります。  売上予測機能 Sales Cloudの売上予測機能では、営業メンバー別やチーム全体の売上を予測できます。過去のデータと現在の商談進捗を分析し、将来の売上を予測します。この機能により、営業チームはリアルタイムで売上目標に対する進捗状況を把握し、必要に応じて戦略を細かく調整できます。また、管理者はチームのパフォーマンスを監視し、売上目標達成のための具体的な行動計画を立案することが可能になります。  レポート・ダッシュボード機能 Sales Cloudのレポート・ダッシュボード機能では、営業活動や顧客データから得られたインサイトを可視化することができます。レポートでは、営業成績、商談の進捗、顧客エンゲージメントなど、分析する対象をカスタマイズし、表・サマリー・マトリックスのいずれかの形式を選択し表示することができます。ダッシュボードは、レポートをもとに円グラフ・メーター・散布図などの形式で可視化することができます。  業務の自動化 Sales Cloudには特定の営業プロセスをユーザーが事前に定義したルールに基づいて自動化する「フロー」という機能があります。例えば、新しく獲得したリードを、特定の基準(地域、業界、リードの評価など)に基づいて、適切な営業担当者に自動的に割り当てたり、商談が特定のステージに進んだ際に、自動的にフォローアップのリマインダーを設定したり、顧客に次のステップの説明を含むメールを自動送信したりすることができます。  承認プロセスの自動化 Sales Cloudには、商談、割引申請、契約などの承認が必要な項目に対して、自動でワークフローを管理する承認プロセス機能があります。この機能を使用することで、特定の条件に基づいて承認要求を自動的に適切な担当者へルーティングし、そのプロセスの進捗を追跡できます。  例えば、ある商談が設定した金額以上である場合に自動的に上司の承認が必要になるプロセスを設定できます。上司が承認または拒否することで、商談は進行またはフィードバックが行われます。この機能により、承認プロセスの効率化、透明性向上、意思決定のスピードと精度が向上します。  モバイルアプリ Sales Cloudは、モバイルアプリケーションが提供されており、ユーザーは外出先でもデスクトップ版と同じように顧客情報の確認や更新、商談の管理、タスクやイベントのスケジューリングなどが可能です。また、レポートやダッシュボード機能により営業データをリアルタイムに分析することもできます。  Sales Cloudを導入するメリット 営業活動の効率化 Sales Cloudを導入することで、Web上の行動(HP上のページ閲覧や資料ダウンロード、セミナーへの参加など)などから見込み度の高い顧客群に絞ってアプローチしたり、各案件、営業メンバーごとの進捗を可視化したりすることができるため、組織単位で営業活動を管理、把握できるようになります。これにより、営業活動のボトルネックを瞬時に突き止め、解決することが可能になり、企業の売上を向上させることができます。  営業ノウハウ共有と教育コスト削減 営業部でSales Cloudを長期的に運用することで、営業活動のすべての履歴をクラウド上に蓄積していくことができます。これにより、過去のケースや優秀な営業メンバーの対応履歴などのリアルなデータからノウハウを効率よく学ぶことができるため、外部講師による教育コストなどを削減することができます。  他部門とのスムーズな連携 Sales Cloudに蓄積されたデータは、全部門の従業員がアクセスすることができ、これにより部門間のスムーズな連携を実現できます。例えば、マーケティング部が顧客の業種や企業規模、興味を持っている自社製品、見込み度などの情報にアクセスすることで、顧客にカスタマイズしたコンテンツを作成し、メルマガを配信するなどといったことも可能になるでしょう。また、カスタマーサクセス部であっても、営業部と顧客の過去のやりとりを把握できていれば、社内確認に時間を取られることなく迅速にカスタマーサポートを提供することができます。  導入する際の注意点 自社にカスタマイズしなければならない Sales Cloudは非常に柔軟性が高く、多くの機能を提供していますが、その全てがすぐに貴社の特定のニーズに合致するわけではありません。効果的に活用するためには、貴社の営業プロセス、顧客管理方法、レポートニーズに合わせて、システムをカスタマイズする必要があります。  […]

March 6, 2024

オープンソースERPのOdooとは?特徴やSAPとの違いをわかりやすく解説

本記事では、ライセンス料が安く、ユーザーフレンドリーなUIで、あらゆるビジネス領域を効率化するオープンソースERPパッケージのOdooをご紹介します。その特徴やSAP ERPとの違い、主なアプリの種類についてわかりやすく解説します。  目次 Odooとは? Odooとは、あらゆるビジネスプロセスを統合し、企業運営を効率化するためのオープンソースERPソフトウェアです。  Odooは、ベルギー発の企業であり、全世界で1200万人のユーザーに利用されています。Odooでは、ERPにとどまらず、eコマース、CRM、POS、電子署名、ウェブサイト、人事、マーケティングなど、あらゆるビジネス・ユーザーのニーズに応えられる40以上のアプリケーションが提供されています。 Odooは、高いコストパフォーマンスと直感的なユーザーインターフェースにより、多くの中小企業に導入されています。また、Pythonというメジャー言語によって機能を開発し、既存アプリ追加に追加できるという柔軟性もあります。  ERPとは? ERP(Enterprise Resource Planning:企業資源管理)とは、企業経営に欠かせない「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を管理し、有効に活用する考え方のことを指します。また、財務、人事、製造、供給チェーンなどの業務プロセスを一元管理する「ERPシステム」のことを指す場合もあります。Odooは、オープンソースのERPソリューションであり、企業の運営効率化を図るためのビジネスアプリを多く提供しており、導入することでデータドリブンな意思決定、生産性の向上、コスト・無駄の削減を実現できます。  Odooの特徴 ①コストパフォーマンスが高い Odooは、「単一アプリ無料プラン」「スタンダード」「カスタムプラン」の3つの料金体系が用意されています。単一アプリプランは、1アプリのみ、ユーザー数無制限で無料で利用することができます。スタンダードプランは、28ドル/ユーザー/月ですべてのアプリケーションを利用することが可能です。カスタムプランは、42ドル/ユーザー/月で複数企業のデータを1つのデータベースで管理したり、カスタム開発またはAPIを通してOdooをカスタマイズしたりしたい企業向けです。Odooはそのカバー範囲に対して、コストパフォーマンスが高く、気軽に使用感を確かめてから本格導入するということも可能です。  ②直観的なユーザーインターフェース 従来のERPパッケージは、ユーザビリティへの配慮が及んでいないものが多く、慣れるまで時間を要しました。その点Odooは、シンプルで直感的なユーザーインターフェースが提供されており、非常に使いやすいと好評です。ERPに限らず、システムにあまり触れたことのない方でも直感的に操作ができるインターフェースです。 ③あらゆる業務をカバーしている Odooでは、販売、購買、在庫、製造、財務などの一般的なERPのみならず、CRM、POS、eコマース、ウェブサイト、電子署名、人事など、あらゆるビジネスプロセスを管理、効率化するアプリケーションが提供されています。SAPやほかのERPシステムだと、機能が特定の業務領域にのみ特化している場合が多いため、それに比べOdooはあらゆる企業のあらゆるニーズをカバーすることができます。  ④機能を追加しやすい 機能を追加したい場合は、まずアプリストアから簡単にインストールすることが可能です。その他にも、Odooのアプリケーションは、Pythonによって機能を新しく開発し、追加することが可能です。PythonはJavaScriptの次にユーザーが多い人気のプログラミング言語であるため、販売、購買、在庫、製造、財務など、一般的なERPとしての使い方だけではなく、その周辺システムとしても利用可能 です。  OdooとSAPの違いは? ERPシステムと言えば、SAPが最初に思い浮かぶ方も少なくないのではないのでしょうか。ここでは、OdooとSAPが向いているケースをそれぞれご紹介します。  Odooが向いているケース: まず、Odooの特筆すべき特徴は、ERPだけでなく、EC、POS、CRM、人事、ウェブサイトなど、あらゆる領域におけるアプリケーションが1ユーザーあたり28ドル/月からと手ごろな価格で導入できる点です。また、ユーザーフレンドリーなUIで、オンラインツールをあまり活用したことがない方でも扱いやすいというメリットもあります。また、Pythonによって機能を開発し、追加することもできるため、柔軟性にも優れています。以上のことから、比較的中小規模で手軽にDXを進めていきたい企業に向いているERPパッケージと言えます。  SAP ERPが向いているケース: SAP ERPは、大規模な企業や複雑なビジネスプロセスを持つ組織向けに設計された統合的なERPパッケージです。 SAP ERPは、一つ一つの機能を企業のビジネスプロセスや業務要件にカスタマイズして導入することができる点や拡張しやすい点が魅力です。一方で、 ABAP という独自開発言語によって開発をしなければならないという点や標準の画面がOdooと比較すると見づらく、使いづらいという声もあります。また、ライセンス料も1ユーザーあたり2万円とOdooより高価であるというデメリットがあげられます。  Odooのアプリの種類 財務系 財務系アプリとして、「会計」「請求管理」「経費」「スプレッドシート(BI)」「文書管理」「署名」が提供されています。これらにより、請求業務・署名のオンライン化、財務データの可視化および分析、越境販売における税金・収益・費用の自動計算など財務に関わるあらゆる業務やタスクを効率化します。  販売系 販売系アプリとして、「CRM」「販売」「POS – 店舗」「POS – レストラン」「サブスクリプション」「レンタル」が提供されています。これらにより、企業は、営業・販売活動の管理や自動化、AIによるスコアリング、見積書の迅速な発行、直観的に使えて機能が充実したPOSの導入、サブスク管理などを簡単に実現することができます。  ウェブサイト系 ウェブサイト系アプリとして、「ウェブサイトビルダー」「eコマース」「ブログ」「フォーラム」「ライブチャット」「eラーニング」が提供されています。これらにより、企業は、ウェブサイトを数分で構築したり、マーケティングから運営まで統一されたECサイトを構築したり、顧客からの問い合わせに即座に対応することが可能になります。  在庫及び資材所要量計画系 在庫及び資材所要量計画系アプリとして、「在庫」「製造」「製品ライフサイクル管理(PLM)」「購買」「整備」「品質」が提供されています。これらにより、企業は、在庫を可視化及び最適化し、補充・入荷・出荷・配送業務のスピードを向上させたり、製造のシミュレーションをしたり、予防保全を自動化したりすることが可能です。  人事業務系 人事業務系アプリとして、「従業員管理」「採用」「休暇管理」「人事評価」「紹介」「フリート」が提供されています。これらにより、企業は、全従業員の個人情報やスキル、休暇、業績、勤務時間、契約形態などを一括管理することが可能になります。また、採用状況の可視化、面接予約作業の効率化、リファラル採用の促進など、人事業務の負担を軽減し、効率化する機能が豊富にあります。     マーケティング系 マーケティング系アプリとして、「ソーシャルマーケティング」「メールマーケティング」「SMSマーケティング」「イベント」「マーケティングオートメーション」「アンケート調査」が提供されています。企業は、複数SNSアカウントの一括管理・運営、メールの作成・配信・分析、SMS配信、オフライン・オンラインのイベント管理、オンラインアンケートの実施など、あらゆるマーケティング活動に活用することが可能です。  サービス系 サービス系アプリとして、「プロジェクト管理」「タイムシート」「フィールドサービス」「ヘルプデスク」「計画」「アポイントメント」が提供されています。企業は、プロジェクトやタスク、シフト、顧客との打ち合わせなどを効率的に整理・管理し、可視化することができます。  生産性向上系 生産向上系アプリとして、「ディスカッション」「承認」「IoT」「VoIP」「ナレッジベース」「WhatsApp」が提供されています。音声通話、ビデオ通話、チャットを通じたディカッション、承認プロセスの簡素化および一元管理、IoTデバイスの統合、ナレッジの保存・編集・共有などの機能があり、企業の生産性向上に寄与します。  […]

February 8, 2024

Salesforce Service Cloud導入でカスタマーサービスを効率化

近年、サブスクリプションモデルの移行により、これまで以上にカスタマーサポート業務の重要性が上がっています。本記事では、カスタマーサポート業務のよくある課題を紹介したうえで、カスタマーサポート業務を効率化する1つの手段としてSalesforceの「Service Cloud」をご紹介します。  目次 カスタマーサポート業務が重要視される理由 近年、企業は、商品やサービスの提供方法を売り切りモデルからサブスクリプションモデルへとシフトしています。サブスクリプションモデルでは、既存顧客をにいかに満足させ、長期的な関係を築いていけるかが肝であり、それが企業の収益にも直結します。 一貫した高品質なサポートを提供できることがビジネスの成功には欠かせず、そのような背景からカスタマーサポート業務が重要視されるようになりました。  カスタマーサポートのよくある課題 その反面、カスタマーサポート業務がいかに重要であるかを理解していても、人手不足や効率化を図ることができず、顧客体験を損ねてしまい、顧客離れに繋がっている企業も多くあります。ここでは、カスタマーサポート業務のよくある課題を具体的に見ていきます。 ①カスタマーサポート業務が属人化されている 業務の属人化はあらゆる部署であげられる課題です。カスタマーサポート業務においては、特定の顧客を担当するスタッフだけがその顧客情報を把握してしまっている状況が想定されます。 その結果、そのスタッフが不在であったり退職したりした時に、他のスタッフに顧客対応履歴や過去の問い合わせ内容、ニーズが共有されないことが原因で一貫性のあるサポートを提供できず、顧客満足度が低下してしまうというケースがあります。  ②複数チャネルに対応しなければならない インターネットの発達により、カスタマーサポートチームは、電話、メール、ソーシャルメディア、問い合わせフォームなど、あらゆるコミュニケーションチャネルからの問い合わせに対応しなければなりません。 チャネルが増えると、各チャネルの情報を共有したり管理したりする必要があり、複雑で労力もかかります。複雑性が高いがゆえに、顧客への対応が遅れたり、見落としたりしたことによって顧客満足度が低下してしまうケースも考えられます。  ③顧客が欲しい情報にたどり着けない 顧客が自社のサービスや商品を利用する中で、わからない点やトラブルにあった際に、サービスのFAQページなどが充実していないと、サポートチームへ問い合わせすることになります。 FAQが不十分であると、サポートチームは限りあるリソースを基本的な問い合わせなどにも割かなければならなくなってしまいます。その結果、顧客の問い合わせ処理時間が増え、他のサポート業務の品質が落ちてしまうことが懸念されます。  ④顧客対応データが活用されていない 顧客サポートをする中で得たフィードバックやその過程は、より良いサービスを提供するための重要なデータです。しかし、これらのデータを収集・分析し、整理し、共有できる状態にする必要があります。 一方で、専門知識が不足していたり、適切なツールを活用したりできなければ、これらの作業は大変労力がかかります。そのことから、データの収集や活用になかなか取り掛かれていない企業もあるのが現状です。  Service Cloudとは Service Cloudは、米セールスフォース社が提供するカスタマーサポート業務を効率化し、顧客満足度を向上させるためのプラットフォームです。  Service Cloudは、顧客の問い合わせ内容や過去の対応履歴を一元的に管理する機能や多チャネル対応機能、データ分析機能、ノウハウ共有機能、自動化機能、モバイル対応など、サポート業務を効率化し、顧客にパーソナライズされたサービスを提供するための機能が豊富に提供されています。 また、Salesforceは柔軟にツールのカスタマイズができるため、必要な機能を事業用途や目的に応じて追加・拡張することで、業務に適したアプリケーションをスピーディーに構築・活用できます。  【関連記事】 Salesforce Service Cloudとは?特徴や機能、Sales Cloud との違いなどを解説  Service Cloudの導入でカスタマーサポートはどう変わるのか ここでは、Service Cloudが上述した課題をなぜどのように解決できるのかを解説します。  ①顧客情報の一元管理 業務の属人化は、Salesforce Service Cloudの、各部署が抱えている顧客に関する情報を一元的に管理し、全スタッフがアクセスできるようにする「Customer 360」機能によって解決することができます。 これにより、担当者が不在でも他のスタッフがスムーズに対応し、顧客体験の一貫性を保つことができます。 さらに、個々の顧客に関する全情報が共有されるため、一人のスタッフに依存することなく、常に高品質で一貫したサービスを提供することが可能になります。  ②多チャネルへの対応 Salesforce Service Cloudの「オムニチャネル」機能を利用することで、多チャネルからの問い合わせに効率よく対応することが可能になります。 この機能により、電話、メール、ソーシャルメディア、チャットなど、様々なコミュニケーションチャネルからの問い合わせを一元管理し、適切なサポートスタッフに自動的に割り当てることが可能です。 これにより、各チャネル間で情報が共有され、複数のチャネルをまたがる顧客の問い合わせに迅速かつ効果的に対応でき、顧客満足度の向上につなげることができます。  ③顧客が自立して疑問を解決 Salesforce Service Cloudの「セルフサービスポータル」 機能を活用することで、顧客が自身の問題に関連する情報やソリューションを検索し、解決することができます。 […]

December 26, 2023

Einstein 1 Platformとは?特徴や機能、作れるアプリ例

目まぐるしく変化するAI時代において、システム開発のスピードと人材の確保はますます重要視されるようになりました。そのような背景からローコード・ノーコード開発が注目されるようになりました。  Einstein 1 Platformは、Salesforceが提供するローコード開発ツールです。本記事では、Einstein 1 Platformの概要や特徴、機能、実際に作れるアプリ例をわかりやすくご紹介します。  Einstein 1 Platformとは? Einstein 1 Platformとは、Salesforceが提供する業務アプリケーションを簡単に構築できるクラウドベースのローコード開発プラットフォームです。  Einstein 1 Platformはあらゆるビジネスプロセスを連携させて、一貫した顧客体験の提供を実現するのに役立ちます。また、独自開発AI「Einstein」が搭載されており、Salesforce Data Cloudなどで外部システムやIoTデバイスデータと統合することで、大規模処理や予測機能、生成機能なども利用することができます。  Einstein 1 Platformのメリットは、最小限のコーディングで誰でも業務アプリを構築できる点ですが、コーディングを加えることでより高度なシステムを開発することも可能です。また、あらゆるデバイス、モバイル対応のアプリも構築することができます。  【関連記事】Salesforceを導入すると何ができる?自社に合わせて使うためには  ローコード・ノーコード開発が注目を集める背景 上述したようにEinstein 1 Platformは、Salesforceのローコード開発ツールですが、そもそもローコードとは何でしょうか。そのメリットや注目されている背景についてご紹介します。  ローコード/ノーコードとは? ローコードとは、高度なコーディング技術を持たない人でもあらかじめ用意されている部品を組み合わせることでシステムを構築する開発方法のことです。ノーコードは、ローコードよりもさらにコードを記述する作業が減り、誰でも簡単にテンプレートや部品をドラッグ&ドロップによって組み合わせてシステムを構築できる開発方法のことです。  ローコード/ノーコード開発はDXを加速させる DX(デジタルトランスフォーメーション)の主要な課題は、システム開発のスピードと人材確保にあります。これに対応するために、高度なITスキルを必要とせずにアプリケーションを迅速に構築できる「ローコード/ノーコード開発」が注目されているわけです。この手法は開発速度を上げ、IT部門以外の人材も開発に参加させることができます。Gartnerは、2024年までにアプリ開発全体の65%以上をローコード開発が占めると予想しており、システム全体の品質向上、人材不足の解消に寄与し、企業のDXを加速させると期待されています。  【関連記事】ローコード開発とはIT人材不足解消の切り札として注目される新しい手法  Einstein 1 Platformの特徴とメリット 誰でも簡単に素早くアプリが開発できる 上述した通り、Einstein 1 Platformは、業務アプリをローコードで開発できるプラットフォームです。ローコードであるため、あらかじめ用意されているパーツをドラッグ&ドロップするだけでアプリケーションを構築することが可能です。コードをあまり記述する必要がないため、開発に要する時間を大幅に短縮することが可能です。また、コーディングできる場合は、より複雑なシステムを構築することも可能です。さらに、モバイルにも対応したアプリケーションを開発することもできます。  導入コストが低い Einstein 1 Platformは、Salesforce製品の中ではライセンス費用が低く、営業、サービス、マーケティングの機能を拡張できるStarterプランであれば、1か月1ユーザーあたり3,000円で導入することができます。他にも、あらゆる部門のビジネスプロセスに対応したPlatform Plusプランも提供されており、こちらは1か月1ユーザーあたり12,000円で導入することができます。  そのほか、細かい部分で仕様が異なるので、詳細は公式サイトを確認してください。  各種エディションと料金|Salesforce Platform  開発から運用・管理までできる Einstein 1 Platformを導入することで、アプリケーションの開発からデプロイ、運用までを1つのプラットフォーム上で行うことができます。また、Einstein 1 Platformは、クラウドサービスであり、インフラストラクチャの構築・運用・保守はSalesforce側が担当するため、IT担当者はこれらの作業から解放され、アプリケーションの開発に専念することができるようになります。  信頼できるAIが搭載されている Einstein 1 Platformには、AIが搭載されており、企業は連携されたData […]

December 26, 2023

【2024年最新版】Salesforce製品一覧 

Salesforceは、世界中の企業で導入されているシェアNo.1のCRMプラットフォームですが、その製品は多岐にわたるため、しばし困惑してしまったという方も少なくないのではないでしょうか。本記事では、最新のSalesforce製品一覧、企業が導入するメリットや導入をおすすめする企業についてご紹介します。  Salesforce製品一覧 1. Customer 360 SalesforceのCustomer 360とは、企業が顧客に関するデータを網羅的に(360度)把握し、顧客体験を向上させるための、営業、マーケティング、カスタマーサービス、ITなど、すべてのアプリケーションと機能が統合されたプラットフォームです。企業はCustomer 360を活用することで、各部門で記録された顧客情報を一か所で管理できるようになります。さらに、データ分析、AIの力を借りることで、サービスの自動化、カスタマイズを実現することができます。  2. Einstein Salesforce Einsteinは、Salesforceプラットフォーム上に統合されたAIソリューションです。企業は Einsteinを活用することで、顧客データに基づいた信頼性のあるコンテンツを生成し、業務プロセスを自動化することができます。また、Einsteinは、カスタマーサービス、セールス、マーケティング、コマースなど、様々な部門に対応した対話型AIアシスタントを提供します。さらに、企業がAIを活用する際に一般的に懸念される安全性、倫理的使用、データ保護にも配慮されているため、ビジネスにAIを思う存分活用することが可能です。  3. Sales Cloud Sales Cloudは、営業活動の効率化および生産性の向上を支援するシステムです。このプラットフォームは、顧客データを活用し、販売スピードの加速、インサイトの提供、営業プロセスの最適化を実現します。企業はSales Cloudを導入することで、営業チームの生産性向上、売上予測の精度を高めることができます。また、パートナーリレーションシップ管理や収益の最適化など、多様な機能を利用できます。  2024年新機能: ・関連リストでのクイックアクション:取引先管理画面からページ遷移することなく効率よく複数の取引先のステータスを更新できるようになります。 ・ダッシュボード所有権の移行:ダッシュボードの管理者が移動になった際にダッシュボードの所有権を新しい管理者にそのまま移行できるようになります。 ・Activity 360 レポート:Salesforce上のデータとEinstein活動キャプチャのデータを合わせて可視化することがでいるようになります。 ・パイプラインの関与メンバー把握:営業リーダーや営業担当者が各商談に外部および内部の誰が関与しているのかを把握できるようになります。 ・ToDoリストパネルにおける機能の追加:Chrome拡張機能のToDoリストを通じて、ToDoの絞り込み、並び替え、タグ付けが可能になり、営業業務の効率化および抜け漏れ防止につながります。 ・権限セットの割り当てレポート:だれがどの権限セットを割り当てられているのかを一目で確認でき、ユーザーのアクセス権の把握が容易になります。  4. Service Cloud Service Cloudは、SalesforceのAIを活用したカスタマーサービスソリューションです。このプラットフォームは、コンタクトセンターからフィールドサービスまで、あらゆる種類のサービスを改善し、顧客満足度を高めることが可能です。サービスチームは、信頼性の高いAIを使用してパーソナライズされたサポートを提供し、コスト削減と生産性の向上を図ることができます。例えば、Einsteinボットを活用することで、顧客からのよくある質問に全自動かつ迅速に対応することを可能にします。  2024年新機能: ・Amazon Connect音声通話の聞き取り:オムニスーパーバイザー画面からスーパーバイザーがオペレーターとお客様とのやりとりをモニタリングできるようになります。新人がしっかりとお客様と対話できているのかを確認するためなどにも使える機能です。 ・ウォールボード(正式リリース):コールセンターの運用状況をリアルタイムで把握できるようになり、コールセンター全体の生産性向上につながります。 5. Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot) Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)は、Salesforceのマーケティング自動化(MA)プラットフォームです。企業はMarketing Cloudを活用することで、顧客データに基づいて、パーソナライズされたマーケティングキャンペーンを実行することができます。その主な機能としては、ウェブサイトの訪問者追跡、利用者の行動に基づくスコア付け、潜在顧客の評価、メールキャンペーンの策定・テスト、問い合わせフォームやランディングページの設計、成果の分析レポート作成があります。さらに、AI駆動の分析により、効果的な顧客エンゲージメントを行うための洞察を提供し、ROIを向上させます。  2024年新機能: ・アセット表示のドメイン制限:フォームやランディングページのiframe利用を特定のドメインのみに制限することで不正利用を防ぐことができます。 ・アセットのコピー:マーケティングアセットのビジネスユニット間でのコピーやサンドボックスから本番ビジネスユニットへのコピーができるようになります。 ・Content Creation:Einsteinの生成機能により件名や本文が生成できるようになります。記事執筆時点では英語版のみの提供となっています。 ・Google Analytics 4インテグレーション:Google AnalyticsのデータをJourney Builderに素早く接続し、モバイルとWebのコンバージョンを追跡できるようになります。  6. Commerce Cloud Salesforce Commerce Cloud(SFCC)は、様々な商取引を統合するクラウドベースのEコマースプラットフォームです。B2CやB2Bなど、需要に応じたコマースプラットフォームを提供し、注文処理からマーケティングまでの一連のサービスを利用できます。このプラットフォームは、ECサイト開発に必要な機能を全て備えており、製品管理、マーケティングツール、顧客セグメント化、AIによる顧客体験のパーソナライズなど多岐にわたります。このプラットフォームは、迅速なブランド立ち上げから成長の加速に至るまで、企業のデジタルコマース戦略をサポートします。  7. Data Cloud Data […]

December 20, 2023

Salesforce CRM Analytics: ビジネス成果向上のための強力な分析ツール

Salesforce CRM Analyticsは、AIを活用してビジネスの機会を予測し、それらを優先順位付けして最適なタイミングで確実に掴む手段を提供する革新的なツールです。 この記事では、CRM Analyticsの重要性、機能、およびビジネスへの利点に焦点を当てるとともに、ビジネスの成果向上に向けた効果的な戦略を構築するための基本的な分析方法についてもわかりやすく解説します。 CRM Analyticsとは? CRM Analyticsは、Salesforceが提供する、AIを搭載した高度な分析プラットフォームです。このツールは、Salesforceと直接連携しており、企業が蓄積した様々なデータを利用して、現在および過去の経緯に基づく分析を行うだけでなく、未来の結果を予測することができます。 この分析プラットフォームは、ビジネスにおいて非常に役立つ機能を提供しています。例えば、過去の取引履歴や顧客の相互作用などから学習し、将来のトレンドや成果を予測することが可能です。これにより、企業は将来の動向をより正確に把握し、戦略的な意思決定を行う手助けを受けることができます。 また、CRM Analyticsはビジネスの次なるステップや行動を考えるのにも寄与します。得られた予測結果をもとに、効果的なマーケティング戦略の立案や販売戦略の最適化など、具体的な行動計画を策定することができます。これにより、企業は市場での競争力を向上させ、成果を最大化するための手段を手に入れることができるでしょう。 CRM Analyticsの主な機能は? CRM Analyticsは、ビジネスにおいて非常に便利なセルフサービスのアプリケーションです。このツールを使うことで、膨大なデータから大切な情報を効率的に引き出すことができ、データを調査する過程で新たな洞察が得られることもあります。ビジネスの現状をすばやく視覚化し、将来の数か月にわたる展望も手に入れることができます。さらに、CRM Analyticsには以下の特徴があります。 チャンスの自動検出 CRM AnalyticsにはAIが搭載されており、ユーザーが抱える問題に対するシンプルな回答を提供します。問題の経緯を理由を示し、その後の流れを予測することで、ユーザーが次にとるべきアクションを的確に提示します。これにより、ビジネスの機会を逃さずに活かすことができます。 情報共有 Salesforceが提供するコミュニケーション機能のChatterやダッシュボードを活用することで、情報の円滑な共有が実現されます。この機能により、チーム全体が迅速に適切な情報を共有し、迅速かつ効果的な行動に移ることができます。 コードレスなAIモデル作成 サードパーティから提供されるアプリやテンプレートを活用すれば、AIモデルやダッシュボードを作成する際にコーディングが不要です。これにより、ビジネスの専門知識がなくても、手軽に高度なデータ解析が行えます。 CRM Analyticsを利用するメリット CRM Analysticsを利用するメリットは、複数ありますが、いくつかの代表的なメリットをここでピックアップしてみました。 顧客理解の向上 顧客データを分析して、優れた顧客理解を提供します。これにより、顧客の好みや行動を把握しやすくなり、効果的なマーケティング戦略を展開できます。 セグメンテーションとターゲティング 顧客データの分析を通じて、クロスセルやアップセルの機会を見つけ出せます。これにより、既存の顧客から追加の収益を生み出し、総合的な売上を向上させることが期待できます。 予測分析のを可能にする CRM Analyticsは将来のトレンドや需要を予測する手助けとなります。これにより、需要予測に基づいた在庫管理や生産計画が可能で、ビジネスプロセスの効率が向上します。 売り上げの向上 顧客データの分析を通じて、クロスセルやアップセルの機会を見つけ出せます。これにより、既存の顧客から追加の収益を生み出し、総合的な売上を向上させることが期待できます。 顧客満足度の向上 顧客のフィードバックや行動データを分析することで、製品やサービスの改善点を理解し、顧客満足度を向上させる施策を実施できます。 効果的なコミュニケーション CRM Analyticsを活用することで、顧客に対して適切なタイミングで適切な情報を提供できるようになります。これにより、パーソナライズされたコミュニケーションが可能になります。 CRM Analyticsの他サービスの比較 ここからは、CRM Analyticsと他のサービスを比較してみましょう。 CRM AnalyticsとTableau CRMの違いは? Salesforce社の新しい分析ツールである「CRM Analytics(旧:Tableau CRM)」は、以前の「Einstein Analytics」と比べて、機械学習による自動判断機能が追加されました。このツールは、Salesforce製品との連携も迅速に行えるため、従来の「Tableau」から進化した特長を持っています。 新しい「CRM Analytics」は、これまでの「Tableau […]